フォルクスワーゲンのCEOであるヘルベルト・ディースは、同グループの取締役会が2026年にアウディとポルシェのF1参戦に賛成票を投じたことを確認した。アウディとポルシェのF1へのコミットメントについての公式の発表はまだ保留中だが、ヘルベルト・ディースは、フォルクスワーゲンが拠点を置くヴォルフスブルク市の住民とのYouTubeビデオでの会話でF1計画を承認したことを認めた。
会議中に、フォルクスワーゲン・グループのF1参戦の計画について質問されたヘルベルト・ディースは、2026年の新しいF1エンジンレギュレーションサイクルの開始と相まって、F1の急成長する世界的な成功は、アウディとポルシェにF1グリッドに参加するタイムリーな機会を提供したと述べた。「F1は世界中で非常にポジティブに発展している」とヘルベルト・ディースは語った。「そこで行われているマーケティング、そして、Netflixは、米国でもF1のフォロワーを大幅に伸ばしている」「アジアは若いカスタマーグループを含めて大幅に成長している。世界の主要なスポーツイベントやイベントを見ると、モータースポーツで重視されているのはF1だけであり、ますます差別化されている」「モータースポーツをするなら、影響が最も大きいのでF1をするべきだ」ヘルベルト・ディースは、2026年に導入される新しいF1エンジンレギュレーション導入とタイミングを合わせることが、フォルスクワーゲンのブランドがF1で成功する可能性が最も高いタイミングだと強調した。「テクノロジーウィンドウが開かない限り、F1に入ることはできない。つまり、そこに入るには全員が同じ場所からやり直すことになるルール変更が必要となる」とヘルベルト・ディースは語った。「マルクス・ドゥスマン(アウディのCEOで、元BMW F1パワートレイン責任者)がいつも言っているように、中規模のレーストラックでは、細部を最適化するだけで、通常、シーズンごとに1秒を占める」「しかし、新しいチームに参加するときは、それに追いつくことはできない。フロントランナーになるには5年または10年が必要だ。つまり、ルールを大幅に変更した場合にのみ、参加できる」「それがこれからやってくる。それはまた合成燃料を含めて、エンジンがはるかに広範囲に電化される2026年にやってくる」「つまり、新しいエンジンの開発が必要であり、新しいエンジンの開発には3~4年かかる」「つまり、今すぐF1を行うか、おそらく10年間は行わないかを決めることになる。そして、2つのプレミアムブランドはそれが正しいことだと考えており、それを優先している」ヘルベルト・ディースは、フォルクスワーゲンがF1の利益をアウディとポルシェに独占的に委ねることを確認した。つまり、親ブランドはF1に関与しない。「フォルクスワーゲンは関与しないだろう」とヘルベルト・ディースは語った。「フィットしないし、ブランドは参加しない」「ポルシェは世界で最もスポーティな自動車ブランドでなければならないし、ポルシェはモータースポーツをしなければならない」「そして、ポルシェがモータースポーツをするならば、最も効率的なことはF1をすることだという結論に達するだろう。ほぼそれにチェックマークを付けなければならない」「アウディはポルシェよりはるかに弱いブランドだ。そのような高いプライスプレミアムを要求することができない」「アウディは、ブランドにとってはるかに大きな可能性を秘めているため、実際にはアウディの方がF1に適している」「彼らはより高いセグメントに移動し、ダイムラーと競争している。そして、アウディもそれが理にかなっている言う場所にいる」「また、アウディは、年間40~50億ドルをヴォルフスブルクに移管しており、F1をやらない場合よりも多くを移管する予定だ」「シンプルに議論はし尽くされた。『だが、私はF1を信じていない』と言うことができるが、F1は将来も成長するという良い議論がある。それらがより多くのお金を提供するのなら、なぜ制限する必要があるのか?」率直なヘルベルト・ディースは、自動車業界の電化への大規模なパラダイムシフトを考えると、フォルクスワーゲンの取締役会の全員がアウディとポルシェがF1に参戦するという考えを支持したわけではないことを認めた。「理事会での議論は全会一致ではなかった」とヘルベルト・ディースは明かした。「我々は戦略的に他の優先事項があるのは確かだ」「必ずしもモータースポーツである必要はない。だが、我々の車は技術的に最新である必要があり、自律的に運転できる必要があり、ソフトウェア機能が必要であり、車用のバッテリーが必要だ」「我々にはやらなければならないことが十分にあり、F1を行う必要はあまりない」「しかし、我々のプレミアムブランドは、ブランド価値を高め、価格設定の面で車にもう少し多くを費やすことができるようにするための最も重要な手段であると言っている。また、アウディのケースでは、優れた技術を持っていることを競争相手に示すことができる」「そのため、取締役会と監査役会はすべてこれに賛成票を投じた。アウディは、どの集団にいて、どのチームと行うかを決定する必要がある。しかし、どちらもエンジンの開発を開始している」