トロ・ロッソは、近い将来、ホンダのF1エンジンを搭載するという決断の代償を払うことになると元F1チャンピオンのジャック・ヴィルヌーヴは考えている。トロ・ロッソは、マクラーレンとのパートナーシップを解消するホンダと2018年から3年契約を結び、ワークスチームになる。だが、マクラーレンは契約の一環としてホンダから年間1億ドルを受け取っていたとされているが、トロ・ロッソはホンダから資金注入を受けないとされている。
たださい、ホンダは無料でエンジンを供給するため、トロ・ロッソには実質的に財政的な利益を得ることになる。しかし、2000年からで2003年までBARでホンダのF1プログラムの一員だったジャック・ヴィルヌーヴは、2015年以降のマクラーレンの境遇を考えれば、トロ・ロッソは無料でエンジンの供給を受けたとしてもそれを上回る代償を払うことになると主張する。「トロ・ロッソが理解できない」とジャック・ヴィルヌーヴは Autosport にコメント。「彼らはこの3年間で何が起こってきたかを見てきたはずだ」「OK、口座にはより多くの資金がある。だが、最後尾を走るためのものか? 遅く走るためにお金を得たとしても、2年後には代償を払うことになる」「チームが遅いペイドライバーを起用しようとするのと同じだ。2年後、彼らは死んでしまうだろう」「注意しなければならない。マクラーレンは、マクラーレンだから生き延びた。今、話をしているのはトロ・ロッソだ」「大きなギャンブルだ。他の誰かがエンジンを作り、ホンダがそれに名前を付けない限りはね。私はそれは可能だと思う」だが、ホンダにはライバルメーカーにエンジンを組み立てさせてバッチをつける意向はなく、現在の仕様を進化させた2018年仕様のパワーユニットの開発に専念している。マクラーレンとの3年間のパートナーシップが解消に至った根本的な理由は信頼性とパフォーマンス不足だった。だが、ホンダは、今年から得たゲインによって、2018年にはパフォーマンスが上向くことを期待している。しかし、ホンダが状況を好転させることができるかと質問されたジャック・ヴィルヌーヴは「なぜ? 彼らにそれができることを示唆する何かを見たことがあるか?」とコメント。「彼らには新しいエンジンが必要だ。プロジェクト全体が間違って始まった」「完全に変更する必要がある。トロ・ロッソのような小さなチームなら、さらに難しくなるだろう」ホンダは2008年にF1から撤退したが、第3期となる当時のV8エンジンもメルセデスより70馬力劣ると言われていた。そして、撤退から5年が経った2013年にホンダはF1復帰を発表して2015年から参戦。だが、ライバルメーカーは2014年に導入された現行のV6ターボ・パワーユニットの開発を2010年からスタートしていた。いわば、基本となる技術力がすでに劣った状態で、開発で3年、実戦で1年の遅れがある。
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