セバスチャン・ベッテルにとってマクラーレンF1チームは素晴らしいプロジェクトになるかもしれないが、現実を考えれば、フェラーリに残留した方が得策。そう語るのは元F1ドライバーのラルフ・シューマッハだ。今週、セバスチャン・ベッテルの去就は話題の的となっている。La Gazzetta dello Sport によると、フェラーリとセバスチャン・ベッテルは今シーズン以降の将来について話し合ったが、条件面で平行線をたどっているという。
フェラーリはセバスチャン・ベッテルに1300万ドル(約14億円)の1年契約を申し出たと報じている。これは現在、推定4000万ドル(約43億円)を支払われているベッテルにとっては大幅な減給となり、推定1000万ドル(約10億円)のシャルル・ルクレールとほど同等の給与となる。さらにベッテルは2年契約を望んでいるとされている。ロシアのテレビ局Match TでF1解説者を務めるアレクセイ・ポポフは、セバスチャン・ベッテルがフェラーリのオファーを蹴ったというのが事実だとしても理解できると語る。「実際にその交渉現場には誰もいなかったことを忘れてはならない」とアレクセイ・ポポフは Sportbox に語る。「交渉はビデオ会議で行われるし、メディアに載る情報はどんなものであれ、チームやドライバーによる戦略だ。だから、最初に言えるのは、それにどれほどの信憑性があるのかは分からないということだ。だが、もしそれが本当であれば、私はベッテルを理解できる」「昨年、(シャルル)ルクレールの方が少しよかったのは確かであり、彼の契約は5年延長されている。だが、少なくとも4回F1チャンピオンになった者にはもう少し敬意を払う必要がある」「現在の状況を考えたとしても、4000万ドルから1000~1500万ドルまで報酬を減らすというのはかなりのものだ。そういう状況であればベッテルが去ったとしても仕方ないだろう」「マクラーレンを含む2チームが彼に興味を示していると言われている。だが、それらのチームはフェラーリのレベルにはないし、セバスチャンがそのチームに加わって彼らと勝っていくのは本当に大変な挑戦になるだろう」ラルフ・シューマッハもセバスチャン・ベッテルは少なくとも1年はフェラーリに残った方がいいと考えている。ラルフ・シューマッハは、フェラーリでF1を戦ったことはないが、兄であるミハエル・シューマッハが走るのを見ていた。ラルフ・シューマッハ自身もF1で6勝を挙げ、27回の表彰台を獲得している。「昨年はセバスチャンにとって最適なシーズンではなかったが、フェラーリはトリッキーな段階を経ており、それを最大限に活用する必要がある。したがって、1年間の契約はベッテルにとって問題にはならないはずだ。この危機の時においてはね」とラルフ・シューマッハは Sky Sports に語った。「彼はチャンピオンシップのためにドライブしたいのか?それとも新しい何かを作っていきたいのだろうか?」とラルフ・シューマッハは語る。「現在、マクラーレンは懸命に働いており、ベッテルにとって素晴らしいプロジェクトになる可能性がある。しかし、彼らはトップからはほど遠い。2021年にエンジンを変更することはかなりのリスクであり、ベッテルはフェラーリに留まる方が良いかもしれない」
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