マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)が、今週末のF1ブラジルGPに向けて特別仕様のヘルメットを公開した。デザインはブラジル国旗とナショナルチームの象徴的なカラー、イエローとグリーンをベースにしており、ブラジルへの敬意と感謝を込めたものだ。このヘルメットは、毎年のブラジル開催を記念したもので、フェルスタッペンは「僕にとってインテルラゴスは特別な場所」と語っている。
その理由として、同地での数々の成功に加え、パートナーのケリー・ピケがブラジル出身であることを挙げた。フェルスタッペンはこれまでに同サーキットで3勝、さらに3度の表彰台を獲得している。中でも2016年ブラジルGPでは、残り16周で16番手から追い上げて3位に入る伝説的な走りを披露。そして昨年は豪雨の中、17番手スタートから優勝を果たし、自身のF1キャリアで最も記憶に残る勝利のひとつとされている。今回のヘルメットは、通常のデザインにゴールドを多用し、レッドブルのブルーとイエローにブラジル国旗を想起させるグリーンのアクセントを加えた華やかな仕上がりとなっている。フェルスタッペンは次のように語っている。「伝統的なカラーを選んだんだ。つまり国旗の色でもあり、ナショナルチームのサッカーユニフォームの色でもある。もちろん黄色と緑で、とても印象的なんだ。そのカラーをヘルメットに取り入れるようにしたんだ。本当にかっこよく仕上がったよ」「ブラジルは僕にとって特別な場所」フェルスタッペンにとってブラジルは、単なるレースの舞台以上の意味を持つ。義理の家族が暮らす国であり、過去に数々の名勝負を繰り広げてきた特別な地だ。「僕にとってブラジルというのは特別な場所なんだ。これまでここでやってきたレースの数々がある。ウェットレースや風の強い日もあって、本当に素晴らしい瞬間がいくつもあった。加えて、僕の義理の家族はブラジル出身なんだ。だから僕にとっては、ここに戻ってくるのはいつだって気持ちがいいんだ」と振り返る。伝説の“17番手スタート優勝”を胸に彼にとってインテルラゴスといえば、2024年の“17番手スタートからの優勝”が象徴的な瞬間だ。「去年はひどい予選で後方からスタートした。でもチャンピオンシップが懸かっていたし、ミスは許されなかった。だから攻めてポジションを上げていくしかなかった。そして17番手から優勝したんだ。あのときは本当に感情が込み上げてきた」と語る。あの勝利は、フェルスタッペンが極限の状況でも冷静さと闘志を保ち、運さえも味方につけて切り開いたレースとして記憶されている。情熱的なファンとクラシックな舞台ブラジルGPの魅力についても、フェルスタッペンは熱く語った。「ファンがものすごく情熱的なのも最高だ。クラシックなサーキットであの雰囲気を味わえるのは本当に素晴らしいことだし、その一部になれるのは信じられないくらい幸せだ」そして最後に「それが何だかわかるか? ただただ最高なんだ。本当にそう思う」と笑みを浮かべた。“黄色と緑”が映える週末へフェルスタッペンの新しいヘルメットは、象徴的なブラジルカラーに自身の勝利の記憶を重ねた一品だ。彼にとってブラジルは、運と情熱、そして家族の絆が交わる特別なステージ。雨、風、そしてファンの声援が交錯するインテルラゴスで、この“黄色と緑”のヘルメットが再び輝きを放つ。
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