マックス・フェルスタッペンは、F1ベルギーGPスプリント予選でフロントローを確保したものの、マクラーレンとの差を直線スピードで埋めるのは難しいと認めた。予選全体を通して安定した走りを見せたフェルスタッペンだったが、現世界王者は今週末の戦いが厳しいものであることを自覚している。
SQ1とSQ2では余裕のある走りで通過し、各セッションで少なくとも1台のマクラーレンより速いタイムを記録。SQ2終了時点ではオスカー・ピアストリとランド・ノリスから0.25秒未満の差で2番手につけていた。SQ3ではノリスが最初にタイムを出し、それをフェルスタッペンが上回って一時は暫定トップに立ったが、最後にアタックを行ったピアストリが0.4秒差をつけてポールを奪取した。それでも27歳のフェルスタッペンは、マクラーレンの2台の間に割って入ったことに満足感を示した。「そうだね。マクラーレンの2台の間に入れたのは、僕たちにとってすでに良い結果だと思う」とフェルスタッペンは予選後のメディアに語った。「最大限の結果を引き出せたと思うし、走っていて楽しかったよ。ラップ自体も良かったしね」「もちろん、ギャップはかなり大きい。でもFP1の時点から差はあったから、驚きではないよ。僕たちは自分たちのことに集中して、マシンのバランスを改善しながら速さを見つけていかないとね」スプリントでの序盤の仕掛けについて、レッドブルが選択した低ダウンフォース・セットアップによる直線スピードのアドバンテージが生きるかを問われると、フェルスタッペンは懐疑的な見解を示した。「確かに直線は速いかもしれないけど、0.5秒近い差がある中では、ストレートでの速さなんて大した意味はないと思う」と語った。「僕たちは自分たちのレースに集中して、できることをやるだけだよ」アップグレードの評価と今後への課題今回のベルギーGPで導入された最新アップグレードについても、フェルスタッペンはスプリント週末の中でその効果を完全に見極めるのは難しいと語った。「スプリント週末だとアップグレードの効果を正確に評価するのはいつも難しい。でも、ギャップを見ると、僕たちが望んでいる状況ではないのは確かだ」「それでも僕たちは進歩を続けているし、常にパフォーマンスを見つけようとしている。他のチームも同じことをしているわけだからね。そういう世界さ」一方、チームメイトの角田裕毅はSQ2進出にとどまり、最終的に12番手で予選を終えた。レッドブルは今回もシルバーストンと同様、低ダウンフォースで直線スピードを優先するセットアップを選択しており、予選では効果を発揮したものの、レースがウェットとなった場合には不利となる可能性がある。スパ・フランコルシャンでは常に雨の可能性があるため、日曜の決勝(44周)に向けて、チームが異なるセットアップに変更する可能性もある。