アストンマーティンがマックス・フェルスタッペン獲得のために10億ポンドの契約を準備しているという噂は事実ではない。だが、そもそもフェルスタッペン本人は「金には興味がない」、なぜなら「勝つことしか気にしていない」からだ――。こう語ったのはアストンマーティンのシミュレータードライバー、ダニエル・ジュンカデラであり、彼は「正気の人間なら」誰もそのような移籍話を信じるはずがないと断言している。
マックス・フェルスタッペンがアストンマーティンに?フェルスタッペンは2028年末までレッドブルとの長期契約を結んでいるが、チーム内の混乱を受けて彼の将来については度々憶測が飛び交ってきた。昨年にはメルセデス移籍の噂も流れ、トト・ヴォルフがルイス・ハミルトンの後任を探す中で、その話に拍車をかけた。今年初めにはアストンマーティン移籍説も浮上した。英『Daily Mail』は、アストンマーティンが4度のワールドチャンピオンであるフェルスタッペンのために10億ポンドの投資計画を立てていると報じ、さらに伊『Gazzetta dello Sport』は、年俸1億ドルの3年契約だと伝えた。だが、アストンマーティンはこの噂をPlanetF1.comに対し「完全否定」している。ジュンカデラは、現在もレッドブルで勝ち続け、5年連続のワールドチャンピオンを目指しているフェルスタッペンが、再建中のアストンマーティンへ移籍するなど「信じられない」と語った。チームは現在、2026年の新マシン開発をエイドリアン・ニューウェイの指揮のもとで進めており、ジュンカデラによればチーム内部の雰囲気は良好とのことだ。だが、それでもフェルスタッペンを口説き落とすには足りない。「2026年に向けては、まだ早すぎると思う」とジュンカデラはNachezのYouTubeチャンネルで語った。「僕自身まだ2026年仕様をシミュレーターで試していないからね。「でも確実に言えるのは、チームの中にネガティブな空気や不安、疑念なんかは一切ないということだ。何もない。だからメディアの話なんて気にするなってことだよ。「こういう話って、ある意味で割り引いて受け取るべきだよね。「要するに、突然ある噂が出てくる、今回みたいに『フェルスタッペンがアストンマーティンへ』みたいな。「その根拠を見てみると…正気の人間なら、マックス・フェルスタッペンがアストンマーティンに行きたいなんて思うわけがないし、ましてやたとえ10億ポンド払われたとしても、だよ。「彼はお金なんて気にしていない。彼にとって重要なのは“勝つこと”だけなんだ。マックスにとってのチームはレッドブル、それに疑いの余地はないよ」ホーナーは契約解除条項をめぐる報道に反論レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーも、フェルスタッペンの契約に含まれる「ドライバーズランキングである時点で3位以内にいなければ自由に離脱できる」という条項について問われた。ホーナーはSky F1に対し、「ドライバーの決断は紙切れ1枚以上のものだ」と語った。「確かに、契約にはパフォーマンス条項があるし、たいてい夏ごろにそれが注目されるタイミングがある。でも、ドライバーとの関係というのは契約以上のものだと思っている。「チーム内での快適さ、自信、信頼。それが全てだよ。マックスから他のチームの話が出たことは一度もないし、彼のコミットメントは絶対的だった。彼がメディアに言っていることと、僕らの間で言っていることは一致している。「僕たちにとって重要なのは、『どうすれば改善できるか』『どうすればもっと良くなるか』であって、契約書に立ち返ることじゃない。「僕は常々言っているけど、契約書に頼らざるを得ない状況になったら、もう問題があるってことだよ。大事なのは、信頼に基づいた人間関係なんだ」フェルスタッペン「楽しめる限り続ける」フェルスタッペン本人もESPNの取材で、自身のF1キャリアについて言及した。「僕には2028年まで契約があるから、少なくともそれまでは続けるよ」と答えた。ただし、「楽しめている限り、そして自分がこのスポーツに対して思うように関わっていられる限りは続けたい。確かにこのスポーツは年々変化してきているけど、それでも“楽しめている”かどうかが一番の基準なんだ。「家族を置いて旅に出ることも含めて、それが『まあいいか』って思える間はね」フェルスタッペンのパートナーであるケリー・ピケは、マイアミGP直前に娘リリーを出産している。
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