F1王者マックス・フェルスタッペンは、6月17日(月)に米ニューヨークで開催された映画『F1(仮題)』のワールドプレミアを欠席した理由について、「生まれたばかりの娘と過ごすためだった」と明かした。豪華なレッドカーペットイベントには多くのF1ドライバーやハリウッドスターが出席したが、前日のF1カナダGPで2位に入賞したフェルスタッペンの姿は見られなかった。
「僕は娘のところに帰るよ」と語ったフェルスタッペンは、イベント後に直接ヨーロッパに戻ったという。第一子となる娘リリィは、5月のF1マイアミGPの直前に、パートナーのケリー・ピケとの間に誕生していた。近年、家族との時間をより大切にしたいと語ってきたフェルスタッペンらしい選択だ。映画への期待は抱きつつも「強制されるのは違う」映画『F1』はブラッド・ピットが主演し、F1の実際のグランプリ現場でも撮影された注目作。フェルスタッペンはモナコGP前のプライベート上映にも参加していなかったが、作品への期待は口にしている。「あとで観るかって?タイミングが合えばね。誰かが観たいって言えば一緒に観るかもしれない。案外いい驚きがあるかも」「僕はこの映画がいい作品であってほしいし、F1にとってプラスの影響を与えてほしいと思ってる。ただ、誰かに“行け”って言われるのはちょっと違う」こうした発言には、商業的イベントやメディア露出を重視する傾向が強いF1界にあって、常に自分のスタンスを崩さない“フェルスタッペンらしさ”がにじんでいる。翌日にはさっそくGT3マシンでテスト再開家族との時間を優先した一方で、レース活動への情熱は健在だ。Crash.netによると、フェルスタッペンはプレミア翌日にベルギー・スパ=フランコルシャンでGT3マシンのテスト走行を行ったという。今回ドライブしたのはアストンマーティン製GT3マシンだった。フェルスタッペンは5月にも「フランツ・ヘルマン」という偽名でフェラーリGT3マシンをニュルブルクリンクでテストし、非公式ながらラップレコードを更新して話題となったばかりだ。映画『F1』の世界公開が近づくなか、フェルスタッペンがスクリーンでの“F1”にどんな評価を下すのかにも注目が集まる。ただし、今の彼にとって最優先なのは家族とリアルなレース、そして自身のペースを保つことに変わりはない。
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