マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)は、2022年 F1シンガポールGPを7位でフィニッシュ。「F1日本GPへ向けて気持ちを切り替えていく」と述べた。ポイントリーダーのマックス・フェルスタッペンは、優勝すればF1シンガポールGPでタイトル獲得の可能性もあったが、レース終盤に喫したロックアップで一時14番手まで順位を落としながらも挽回し、7位でチェッカーフラッグを受けたことで、タイトル確定は次戦F1日本GPまで持ち越されることになった。
8番グリッドからのスタートで、トラブルに見舞われたマックス・フェルスタッペンは、スローな発進。ライバルたちに先行され、反撃を試みたがケビン・マグヌッセン(ハース)に進路を阻まれ、ターン1のランオフエリアへ押し出されて12番手までポジションを落とした。その後、順位を上げていたマックス・フェルスタッペンだったが、わずか0.5秒先を走る老獪なベテランのフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)の勇敢なディフェンスに阻まれ、10周以上に渡って抑え込まれる。21周目にエンジントラブルを訴えたアロンソは突如スローダウンし、エスケープロードにマシンを寄せて、マックス・フェルスタッペンはよるやく解放されて6番手となり、ランド・ノリス(マクラーレン)の後方につける。1回目のピットストップを終えてミディアムタイヤに履き替えたマックス・フェルスタッペンは、ランド・ノリスにアタックを仕掛けるが、並びかけたタイミングで派手にロックアップさせてしまい、そのままエスケープロードへオーバーシュートしてしまう。レースに復帰したが8番手まで落ち、フラットスポットができたタイヤを交換するためにピットへ向かう。新品ソフトタイヤに交換したフェルスタッペンは14番手でコースに合流した。そこから挽回を試みたマックス・フェルスタッペンは、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)をパスしてポイント圏内まで順位を上げると、すぐにピエール・ガスリー(アルファタウリ)もかわして、ルイス・ハミルトン(メルセデス)追撃を開始する。7番手ベッテルを先頭としたDRSトレインに追いつき、フェルスタッペンの挽回劇もこれまでかと思われたが、ベッテルにアタックを仕掛けたハミルトンがロックアップを喫してアウトサイドへ膨らむと、漁夫の利を得たマックスが8番手に浮上。そして、ファイナルラップでベッテルを仕留め、奮闘の末に7番手の座を手に入れた。「まずはチェコを祝福したい。彼は素晴らしいパフォーマンスを見せていた」とマックス・フェルスタッペンはコメント。「僕にとってはフラストレーションが溜まる週末だった。レースのスタートは良くなく、アンチストールが働いてかなり順位を落としてしまった。そのあとスリックに交換してからそれなりのポジションまで復帰できたけれど、ランド(ノリス)を追い抜こうと思ってブレーキングしたところ、大きなバンプに乗ってマシンが底つきし、タイヤをロックアップさせてしまった」「大きなフラットスポットを作ってしまい、新しいタイヤに交換するためにピットインしたので、また後方から追い上げなければならなくなった。このサーキットでのオーバーテイクは難しい。みんなのタイヤに熱が入ったあとはなおさらだ。それでしばらく他のマシンに抑え込まれてしまった」「少しでもポイントが獲れたのは良かったけれど、求めていた結果ではなかった。日本GPへ向けて気持ちを切り替えていく」F1シンガポールGP終了後、すぐにマックス・フェルスタッペンはプライベートジェットで日本へと飛んだ。鈴鹿サーキットで開催されるF1日本GPで、マックス・フェルスタッペンは優勝+ファステストラップポイントを獲得すれば、他のドライバーの結果に関係なく、ホンダのホームレースで2回目のF1ワールドチャンピオンを獲得する。