マックス・フェルスタッペンは、レッドブル・ホンダが圧倒的なメルセデスの支配を打ち破るためには“異なる働き方”を見つける必要があると考えている。2020年のF1世界選手権は残り4戦となったが、すでにマックス・フェルスタッペンはタイトル獲得の可能性は消滅し、ライバルのメルセデス勢に次ぐドライバーズランキング3位でシーズンを締めくくろうとしている。
今年、レッドブル・ホンダは、メルセデスと互角に戦えることを願っていたが、F1ワールドチャンピオンはみちろんのこと、レースでの勝利に一貫して挑戦することはできなかった。マックス・フェルスタッペンのここまでの唯一の勝利は、シルバーストンで開催されたF1 70周年記念GPで達成された。タイヤの摩耗に苦しんでいたメルセデス勢に対して、完璧な戦略と卓越したドライビングが奏功した。しかし、全体としてレッドブル・ホンダ RB16は、コンストラクターズタイトルを確定させたメルセデス W11に対抗することはできていない。では、レッドブル・ホンダがオーストリアからアブダビまで一貫してメルセデスと戦うには何が必要なのだろうか?「現時点ではかなりの数のことがある」とマックス・フェルスタッペンは公式のF1マガジンに掲載されたインタビューで語った。「まず第一に、僕たちはいつもシーズン開始時に遅すぎるので、すぐに全力で取り組むことができる、はるかに競争力のあるマシンを用意する必要がある」「どうすればいいか? 明らかに僕たちはそれを見つけることができていないので、アプローチを変える必要がある。僕たちは異なる働き方を見つける必要がある」「運用面では、僕たちは優れている。僕たちは本当に優れたピットストップができているし、戦略も優れている。そこがうまくいかないことはあまりないと思う」「それ以外に、今年は明らかにパワーが足りなかった。メルセデスと戦うために僕たちが取り組まなければならないことはかなりたくさんある」マックス・フェルスタッペンは、今シーズンの展開に明らかに失望しているが、ランキングでの自分の順位は正当化されたものだと認める。「まあ、僕は今年のチャンピオンシップ争いからははるかに離れたところにいる。僕としては、チャンピオンシップ争いにいるとは思っていなかった。リタイアが続くことがなければ、3位でフィニッシュするだろう」「全体的にそこら僕たちが属している場所だ。60ポイント差の3位か、10ポイント差の3位かは実際には問題ではない。とにかく遅いということだ」「(インタビューの時点で)3回のリアイアがあったのは良いとは言えないし、僕たちがこのような問題を抱えてしまった理由を学ぶ必要がある。とにかく僕たちはもっとうまくやるために努力しなければならない」レッドブルF1のエンジニアは、2020年マシンであるRB16を改善し、アグレッシブすぎることが後に判明してしまった設計コンセプトに潜んだ欠点と弱点の一部を解決した。しかし、アレクサンダー・アルボンが証明するように、RB16は限界に向かう、もしくは限界を超えては走らせよとするとドライバーを不意を突くトリッキーな特性がまだ残っている。だが、マックス・フェルスタッペンは、レッドブル・ホンダがメルセデスとルイス・ハミルトンの覇権支配に一貫して挑むことができていないことにますます不満を募らせていることを否定している。「彼らが達成したことに多くの敬意を払っている。メルセデスのマシンのルイスが乗っていることに不満はない」「正直なところ、フィールドの90%があのクルマに乗れば勝つことができると思う。ルイスには何の反感も持っていない。彼は素晴らしいドライバーだ。でも、そのマシンはあまりに支配的だ」「OK、他のドライバーたちはルイスほど支配的ではないかもしれない。でも、自分の状況を受け入れて、それを最大限に生かすしかない。僕はイライラしていないし、彼らを倒すために自分たちに何ができるかということにもっと集中している」