元F1ワールドチャンピオンのデイモン・ヒルは、F1ブラジルGPでのマックス・フェルスタッペンを見て、アイルトン・セナの初期のキャリアを重ね合わせた。マックス・フェルスタッペンは、2年前の2016年の雨のF1ブラジルGPで、同じように雨のレースとなった1993年のドニントンでのアイルトン・セナの驚異的な走り以来となるF1でのベストパフォーマンスだったと評価されていた。
今年のF1ブラジルGPでは、レースをリードしている際に周回遅れのエステバン・オコンと接触してスピン。2位でフィニッシュしたマックス・フェルスタッペンは、さらにレース後の計量時でのオコンに腹を立て、数回にわたってオコンの胸を突き飛ばした。デイモン・ヒルは、F1ブラジルGPでのインシデントは主にエステバン・オコンに非があると考えているが、マックス・フェルスタッペンがもっと経験豊富なドライバーであれば、より多くのマージンを残して、接触を避けていただろうと語る。だが、そんなマックス・フェルスタッペンの走りは、3度のF1ワールドチャンピオンであるアイルトン・セナを思い起こされると認める。「F1で必要のないときに人々と衝突していた奴がもう一人いたね」とデイモン・ヒルは語る。「実際、セナのことを考えている。非常に若いときに進化するパターンがある。そして、彼らはそれを理解していない」「もちろん、オコンはレースリーダーと絡み合うよう状況を引き起こすべきではない。だが、マックスは『この男はどのような争うだろう? 彼は困難なことになるだろう』と考えて、よりリスクの少ない機会を待つのではなく、彼に付き合ってしまった」「マックスを批判するつもりはない。いずれにしろ、違いはなかっただろう。彼は引き続きリスクを冒すだろうし、自分のやりかたで走るだろう。だが、彼は学んでいく。そして、最終的に今のルイス(ハミルトン)が学んできたような走りをすることになるだろう」「そして、彼はそれがとても重要なということを考えるようになる。レースに勝つためには非常に重要で貴重なことだ。馬鹿げたことをさせて危険に晒されるようなことをなくなるだろう」一方、デイモン・ヒルは、エステバン・オコンは、14番手ではあったが、新しいスーパーソフトでスピードがあったため、自分でアンラップする権利はあったと認める。「非常に興味深い議論であり、彼もプレシャーを受けていた」とデイモン・ヒルは語る。「だが、リードを賭けたバトルに関与するときはかなり慎重ににならなければならない。無線で『レッドブルに僕が彼をアンラップしようとしていることを説明してもらえるか』と尋ねことくらいしてもいいと思う」「だが、彼は数周だけで彼をオーバーテイクできただろうし、彼を抜いて、数周後に再び抜き返されていただろう」元F1ドライバーのフェリペ・マッサも、マックス・フェルスタッペンはもう少しスペースを残すことができたと感じているドライバーのひとりだ」「確かにレースのあの時点でオコンがフェルスタッペンを抜こうとしたのは少し奇妙だった」とフェリペ・マッサはコメント。「そのあと、オコンが新品タイヤだと理解した。ルールでは自分が速ければ、オーバーテイクすることはできる。だが、慎重にやる必要があるし、そうすれば起こらなかっただろう」「また、マックスを批判するつもりはないが、彼はもう少し慎重にやれたかもしれない。オコンはあまりに多くのリスクを冒していたが、マックスも避けることができたと思う」FIAガレージでの一件については「マックスを知っているよね。血が少し熱くなっているときは起こり得ることだ」とフェリペ・マッサは付け加えた。