笹原右京が、フォーミュラ・ルノーALPS 最終大会イモラのレース週末を振り返った。4日(金)のイタリア・イモラで練習走行(60分間×3回)が実施された。練習走行1回目はセミウェット路面での走行となり、転がし用のタイヤでチェック走行を行った笹原右京は29台中24 番手、ドライ路面に回復した同2回目はトップと1000分の3秒差の28台中2番手に就けた。
同3回目はデータ収集のためセッション序盤に新品タイヤを投入したこともあり、セッション終盤に新品タイヤを投入して自己ベストを更新したライバルに逆転を許して29台中8番手。しかし、練習走行の総合成績では29 台中7番手だった。5日(土)午前10時15分からの予選は再びセミウェット路面での走行で、笹原右京は14人が出場するグループAに割り当てられた。滑りやすい路面を積極果敢に攻めた笹原右京は常にモニター上でトップ6に名を連ねながらセッションを戦い、最後にはトップとのタイム差を約0.7秒まで縮めてグループAの5番手に食い込んだ。同日午後4 時35分からの決勝レース1(25 分間+1 周)、笹原右京は10 番グリッドからスタート。この日は雨のためセーフティカー先導によるローリングスタートとなり、3周目にSCがコースを外れて実質的な競技が始まると、笹原右京は第1コーナーのタンブレロで2台を抜いて8番手へ、続くビルヌーブでも2台を抜いて6番手へ浮上。しかし、その先のトサでライバルに横からコース外へ押し出されて8番手へ後退した。5周目の第1コーナーでは360℃スピンを喫して10番手へ退くも、すぐに1 台を抜いて9番手で6周目に突入、6周終了時点では8番手へ進出した。上位陣に匹敵するラップタイムを刻む笹原右京の快進撃は続き、7番手で10周目に突入。しかし、6番手の選手を追っているときにウォータースクリーンで視界を失い最終コーナーでスピンを喫してコースアウト、残念ながらリタイアとなった。6日(日)の決勝レース2、笹原右京は10番グリッドから滑りやすい路面をものともせず果敢にアタックし、1台を抜いて1周目終了時点では9番手に浮上。直後に事故処理を目的とするセーフティカーが導入され、4周目から競技再開となった。笹原右京は前方の混乱に巻き込まれることなく、自己最高位となる6番手まで着実に順位を上げていたが、5番手浮上を狙ったところでライバルと接触、フロントウイングとリアウイングを破損し、その後は手負いのマシンで苦戦を強いられた。そして最終的にはマシンをコントロールしきれずスピン、ピットまでなんとか戻ったもののリタイアを決断した。笹原右京「決勝レース1 は雨のために僕が得意としているスタンディングスタートではなく、セーフティカー(SC)先導のローリングスタートで自分の持ち味を生かしにくいと思っていました。ところが1 周目の半分も行かないうちに4台を抜き、さあこれからだと思いました。しかし直後、ライバルに横からぶつけられて順位を落としたり、自分のミスでスピンして順位を落としたり。その度に追い上げて順位を挽回し、10 周終了時点では7 番手でした。ところが11 周目の最終コーナーで再びスピンして、コースアウトしてグラベルベットに捕まってしまい、残念ながらリタイアとなりました。クルマも僕自身も調子が良く、ペースはものすごく速かっただけに結果は残念です」「決勝レース2 ではスタートからドライのラインが1 本しかなく、リスクは高かったのですがその中でも果敢に挑戦して、ひとつポジションを上げたところでSC 導入となりました。さらにSC 退去後、リスタート直後も含めて6番手までポジションを上げました。その後、ホームストレートで5 番手の選手を抜きにいったところ幅寄せされて接触し、右フロントウイングを失いました。加速していたのでさらにインへ入りましたが再び寄せられて、時速200km オーバーで縁石に乗ってマシンがジャンプしました。飛んだ右フロントウイングがリアウイングを破損させ、マシンの状態は良くありませんでした。そこからは6 番手のポジションを維持するために、前よりも後ろを見ながらのレースでした。残り3 周ぐらいで、トサコーナー手前のシケインでコントロールしきれず濡れた芝生に乗りスピン、そのままピットインしリタイアとなりました」
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