ヤルノ・トゥルーリは、モナコGPをノーポイントで終えた。天候が目まぐるしく変わったモナコGP。トゥルーリは、トヨタ TF108のグリップに問題があったとモナコGPを振り返った。モナコGPでは13位よりもいい結果を期待していたはずですよね?「当然ながら我々はもっといい結果になると考えていた。この結果はがっかりだったが、とにかく状況が我々に都合良く進まず、難しいレースだった。レース序盤、私がトップ6を争っていた時はそれほど問題なかったが、1回目のピットストップの後、レースの流れが我々から遠ざかり始めたんだ。モナコ...
コース状況の変化がどんな風にあなたに影響したのか、説明してもらえますか?「スタンダード・ウェットタイヤでレースを始めたが、雨が降り続けたためグリップが全くなくなり、コースは非常にドライブしにくい状況になった。そこで我々はエクストリーム・ウェットタイヤに交換することに決めたんだ。最初のうちはこれが非常に上手く行き、速く走ることができた。相変わらず渋滞の中でタイムを失っていたものの、何度か良い形で追い抜きもできたしね。だがその後雨がやみ、サーキットがスタンダード・ウェットタイヤに適した状況になっていくと、エクストリーム・ウェットタイヤで走行を続けるのが難しくなった。そこで元々予定されていた1回目の燃料補給のためピットインした際にスタンダード・ウェットタイヤに戻したんだ。でもその時点で既に私はかなりのタイムを失っていた。たとえ自分が速くとも、モナコでは追い越しが不可能だからね。その後もコースはどんどん乾いていき、最後はドライのオプションタイヤも使える状況になった。そのタイヤを履いたレース終盤、私は何周かかなり速いラップタイムを叩き出したが、既に手遅れだった」レースの週末の最初の段階に話を戻しますが、フリー走行ではあなたに何が起こったのでしょう?「木曜日の午前中の走行で私はミスを犯し、ポルティエコーナーの出口の壁にクルマをぶつけてしまった。軽く当たっただけだったが、それでもサスペンションが壊れてしまった。2回目のセッションではメカニカルトラブルに見舞われ、そのせいで走行を止めなければならず、縁石でダメージを受けたクルマのフロアの一部を交換した。このクルマの修復作業のためにかなり走行時間を失ってしまった。全体的に言って、木曜日はクルマに対し十分な自信を持つ事ができず、土曜日の午前中になっても幾分苦しんでいた。全般的にタイヤが路面に食いつく感触やグリップが得られなかったんだ」 それが予選での走行にも影響したのでしょうか?「もちろん私はなんとか予選第3セッションに進出し、最善を尽くした結果8番グリッドを得たわけだが、“モナコではこんな感じで走りたい”と自分で思っている形では運転できなかった。私が抱えていた様々な問題は全てグリップに関わるもので、自分が望むようなフィーリングをクルマから得ることができなかった。それでも一定レベルで戦う事ができたが、100パーセント満足はしていなかったし、望んでいた程プッシュする事もできなかった。そしてモナコではちょっとでも自信を失ったりすれば、コンマ2〜3秒は失うことになるんだ」 予選第3セッションに進出し、8番グリッドを獲得した事は嬉しかったですか?「第3セッションに進めたのは嬉しかったと言っていい。クルマの中の私は望んでいたような自信を手にできなかったものの、とにかく自分をプッシュし、そしてなんとかやり遂げたんだ。自分のラップにはハッピーだったし、結果にも満足していた。いいパフォーマンスができたと思うし、8番グリッドというのはレースをスタートするにはいい位置だったとも思う。レースでの私はかなりいい戦略を手にしていたので、本当ならポイントが獲れていて不思議はなかったはずだが、残念ながら今回の日曜日の天候が我々の足を引っ張ってしまった」カナダに向けて、どんなことを考えていますか?「モントリオールは足を運ぶのにいい場所だし、いつ行っても心地よい雰囲気がある。モナコは例年のことながら1回限りの特別なレースで、一方でモントリオールのサーキットはモナコとは大きくレイアウトが異なる。カナダでは遥かにダウンフォースを削ることになるし、またブレーキが特に重要な要素になる。直近のポールリカールでのテストでは、カナダ用に幾つかテストを行う予定だったが、残念ながら最終日は雨にたたられてしまった。もちろんチームには前年までのレースデータがあるので大丈夫だが、ただし丸一日使ってテストをこなし、カナダに向けて準備ができていればもっと良かったね」 モナコで起こった事を気にしていますか?「それほどでもない。なぜならモナコは唯一無比の場所だし、日曜日の午後の状況はかなり特異だったからね。だからカナダで我々が同じような問題を抱えるとは思わない。レース序盤に雨が降っていた際も我々はかなりいい位置にいたわけだから、落ち込む必要はないし、私はいつも通り期待を胸にしつつカナダに赴くつもりだ」
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