11月16日(木)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第13戦ラリー・オーストラリアのシェイクダウンが、オーストラリア東部のコフスハーバー近郊で行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)が4番手タイムを、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(#11号車)が8番手タイムを記録。明日から始まるSS(スペシャルステージ)に向けて、ヤリスWRCのセッティング作業を行なった。
全長5.02kmのグラベルコースで行われたシェイクダウンでは、ラトバラが4回の走行を実施。そして4回目のアタックで3回目のタイムを約1秒上回る好タイムを記録した。ただし、その時サイドシートに座っていたのはレギュラーのコ・ドライバーであるミーカ・アンティラではなく、オーストラリアでもっとも人気があるニュース番組「NBNニュース チャンネル9」のプレゼンターである、サラ・ジーン・ベルさんだった。シェイクダウンでシステムの確認を行なった2台のヤリスWRCは、今晩開催されるコフスハーバー市内でのセレモニアルスタートを経て、明日からグラベル(未舗装路)ステージで今季最後の戦いに臨む。競技初日となる11月17日(金)のデイ1は、サービスパークが置かれるコフスハーバーの北側エリアが戦いの舞台となる。3本の新設グラベルSSを各2回走行し、1日の終わりにはコフスハーバー沿岸の特設コースで2本のスーパーSSが行われる。8本のSSの合計距離は113.42km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は311.80kmとなる。トム・フォウラー(チーフ・エンジニア)シェイクダウンは適切なコースで行なわれ、ヤリ-マティは4回目の走行時にそれまでよりも約1秒速いタイムを記録しました。その時ヤリ-マティはゲストを横に乗せて走ったのですが、きっと彼女にとってはスリリングな経験だったでしょう。我々は2台のクルマで異なる戦略を実施し、最高のセッティングを得るべく微妙に異なる2種類のフロントサスペンションを試しました。そしてチームワークに支えられてのシェイクダウン作業により、大幅なタイム更新が可能となったのです。それ以外にも、ラリーに合わせたエンジンセッティングの最適化を実施しましたが、それはいつもシェイクダウンで行なっている通常の調整作業です。今晩はステージがないため、普段よりもリラックスした雰囲気の木曜日です。サービスパークもとても静かでした。シェイクダウンでは良いスタートをきることができたので、明日からも好調を維持できればと思います。ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #10号車)オーストラリアはいつも、素晴らしい休日のようなリラックスした雰囲気の中でラリーが行なわれます。ステージは流れるように高速でドライブが面白く、楽しみにしているラリーのひとつです。直近の2戦は少し苦労しましたが、ようやく本来の調子を取り戻したと思います。これまでのところクルマには満足しています。競技初日となる明日のデイ1はもっとも難易度が高く、最初から全力で挑まなくてはなりません。いくつかの高速なセクションではアクセル全開で行けるかどうかの判断が難しく、長くて速いコーナーでは、自信を持って思いきり攻めることができた者が良いタイムを記録できます。表彰台でシーズンを終えることができればとても素晴らしいですし、それが今回のラリーでの私の目標です。エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRC #11号車)私にとってオーストラリアは大きな挑戦です。特に森の中のステージは高速で、なおかつ土煙が問題となります。また、木々の間から差し込む光によって、明るいところと暗いところの明暗差が大きく、視界の面でも難があります。私にとっていくつかのSSは初めて走ることになりますが、5年ほど前のラリールートには含まれていたSSですので、他の選手は既に経験があります。ですので、レッキでは経験の差を埋めようと努力しました。シェイクダウンは、ここ3戦の中でもっともうまく行き、大きな自信を持つことができました。最初のコーナーから良いフィーリングが得られ、今年最初にラリーに出た時の事を思い出しました。今回は、できるだけ上位でのフィニッシュすることを目標に頑張ります。
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