8月17日(木)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第10戦ラリー・ドイチェランドが、ドイツ西部で開幕。競技初日デイ1としてスーパーSSがザールブリュッケンの市街地コースで行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)が総合6位、ユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC #11号車)が総合12位、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC #12号車)が総合13位となった。
今シーズン3回目のターマック(舗装路)イベントとなるラリー・ドイチェランドのデイ1は、ボスタルジーのサービスパークから約50km南に位置するザールブリュッケンで競技がスタートした。市街地に設けられたスーパーSSのコースは全長2.05kmと走行距離は短いが、コンクリートのブロックに囲まれているためミスは許されない。そのためドライバーたちは細心の注意を払って最初のステージを走行し、ヤリスWRCは3台すべてが明日のデイ2へと駒を進めた。競技2日目となる8月18日(金)のデイ2は、ボスタルジーのサービスパークを中心に、7本のSSが行われる。SS3、SS4、およびその再走ステージであるSS6、SS7はラリー・ドイチェランドの名物である、ブドウ畑内の狭い道を走行するコース。雨が降ると路肩の泥がコース内に流れ込み非常に滑りやすくなる。7本のSSの合計距離は108.51km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は441.61kmとなっている。トム・フォウラー (チーフ・エンジニア)ドライバーはシェイクダウンでクルマの仕上がりに満足していました。ただし、路面が泥に覆われ急激に滑りやすくなっていったので、タイム自体にあまり意味はないと思います。彼らはSS1を問題なく走り終えましたが、本当の戦いは明日からです。ラリー・ドイチェランドは、ラリー・モンテカルロと同じように路面とタイヤのグリップ力が頻繁に変わるため、その変化の見極めが難しく、準備がとても難しいラリーです。また、ラリー・ドイチェランドは天気が変わりやすいイベントでもあり、どうやら週末の天気はあまり良くないようです。しかし、ここまでのところ、すべてがうまく進んでいると思います。ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #10号車)午前中のシェイクダウンはとても難しい条件での走行となりました。多くの観客が集まったザールブリュッケンでのスーパーSSも決して簡単ではなく、自分たちが走る前に他の選手のアクシデントを見ていたので、とにかくミスをしないように集中力を高め、クリーンな走りを心がけました。結果的に良い走りができたと思います。ラリー・ドイチェランドは、今シーズンもっとも難しいラリーのひとつになるでしょうが、過去には良い思い出もあるので、4位以内でのフィニッシュを目指します。ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車)クルマは全体的に良いフィーリングですが、朝のシェイクダウンのコースは、大量の泥により舗装された部分が見えないようなところもあり、とても難しく感じました。しかし、ラリーでは同じステージを2回目に走る時など、そのような路面条件となる可能性が高いため、良い経験になったと思います。今晩のスーパーSSはうまく走ることができました。明日も好位置につけられるよう頑張りたいと思います。エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC #12号車)ラリー・フィンランドでの勝利はすでに忘れ、新たなる気持ちで今回のラリーに臨んでいます。シェイクダウンのコースは本当に滑りやすく、細心の注意が必要でした。しかし、あのような悪条件でのターマックの走りかたを知ることもまた重要なので、できるだけ多くの経験を積もうと試みました。ターマックをこのクルマでどのように走るべきなのか、まだ学習中ですので、今週末は学びを得ながらの戦いとなるでしょう。今晩のスーパーSSでは何も問題なく走れたので、明日も引き続き同じように走りたいと思います。関連:【WRC】 ラリー・ドイチェランド:ヤン・コペツキが初日のトップ