7月28日(金)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第9戦ラリー・フィンランドの競技2日目デイ2が、フィンランドのユバスキュラを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC #12号車)が総合1位、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)が総合2位、ユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC #11号車)が総合5位となった。
デイ2を迎えたラリー・フィンランドは、本格的なグラベル(未舗装路)ステージが始まり、WRC屈指のハイスピードコースで早朝から激しい戦いが続いた。午前中のSSでは難コースのSS4「ユコヤルビ-1」で多くのトップドライバーがトラブルやアクシデントに遭遇し、上位争いから脱落した。そのような状況で、ラトバラはSS3でベストタイムを記録。そして波乱のSS4でトップに立ち、以降SS9まで首位を守り続けた。しかし、デイ2で合計8本のベストタイムを刻んだラッピが、SS10でラトバラに代わって総合1位となり、ラトバラとの1-2体制でデイ2を締めくくった。また、ハンニネンはスピードと安定性のバランスがとれた巧みな走りを続け、4位と6.1秒差の5位で明日のデイ3に臨む。 競技3日目となる7月29日(土)のデイ3は、ユバスキュラのサービスパークを中心に、8本のSSが行われる。そのうちSS16およびSS19の「オウニンポウヤ」は、ラリー・フィンランドを、そしてWRCを代表する伝説的なハイスピードステージである。8本のSSの合計距離は132.34km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は573.55kmとなっている。トミ・マキネン (チーム代表)チームにとって本当に素晴らしい1日でした。私は他のチームの選手と接戦になると予想していたのですが、私たちにとってのホームイベントであることを考慮しても、我々の3名のドライバーのスピードは目覚ましかったと思います。特に、ラリーをリードする立場となったエサペッカの速さは印象的でした。選手たちはみな、自信を持って走り運転を楽しんでいます。ですので、選手たちには各自なすべきことをしてもらうだけです。何も心配はしていません。 ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #10号車)エサペッカはいつも本当に速いドライバーですが、これほどとは思っていませんでしたし、我々がトップ2でデイ2を終えることができるとも予想はしていませんでした。クルマはとてもバランスが良く、自分自身のドライビングにも満足しています。ヤリスWRCは、まさにラリー・フィンランドで使われているような道で開発されたので、少しアドバンテージがあるかもしれません。良いクルマがあり、何も問題が起こらなければ、運転だけに集中することができます。大きなリスクを負わないように心がけながら、自信を持ってラリーを戦っていきます。 ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車)非常によい感触が得られた一日でした。ハイスピードセクションやジャンプにおいても、クルマのハンドリングは非常に良かったです。午前中のステージでは、タイヤのグリップ力が頻繁に変わるなど難しいコンディションだったので100%の自信を持って走ることができませんでしたが、午後には改善されタイムも良くなりました。また、クルマが岩に当たりサスペンションにダメージを受ける場面もありましたが、幸いにもそれほど大きなタイムロスなく1日を終えることができました。明日もこの調子で頑張ります。 エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC #12号車)まさか、ラリー・フィンランドでトップに立てるとは思っていませんでした。WRカーでこのラリーに出るのは子供の頃からの夢だったので、信じられない気持ちです。ここまでのところミスをすることなく、とてもうまく走ることができていますし、クルマも完璧だったので自分の力を全て出しきることができました。ただし、大きなリスクを負ってまでヤリ-マティと戦うつもりはありません。素晴らしい観客が応援してくれる中、ラリーをリードするのは特別な気分です。 関連:【WRC】 ラリー・フィンランド 2日目:ラップが首位でトヨタが1-2体制
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