1月18日(水)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)開幕戦ラリー・モンテカルロが始動。フランスのギャップ近郊でマシンの最終確認をするためのシェイクダウンが行なわれ、久々にWRC復帰を果たしたTOYOTA GAZOO Racingは順調なスタートを切った。 ギャップのサービスパークから約10km離れた全長3.35kmのシェイクダウンコースは、雪と氷に覆われた滑りやすい路面コンディションとなった。
本来ならばスタッド付きのスノータイヤが正しい選択であるが、TOYOTA GAZOO Racingの2名のドライバーはラリー本番に向けてスタッド付きスノータイヤを温存するべく、あえてスタッドなしのスノータイヤを装着。そのため細心の注意を払っての走行となったが、ヤリ-マティ・ラトバラ、ユホ・ハンニネンともに着実に走りきり、ヤリスWRCの最終システムチェックを終了した。 トム・フォウラー(テクニカル・ディレクター) シェイクダウンは基本的にシステムチェックが目的であり、我々はヤリスWRCのコクピット内のファインチューニングを行ないました。両ドライバーともマシンの仕上がりには満足していたため、特に大きな変更は施しませんでしたが、それはとてもポジティブな事だと思います。最後は暗闇の中での走行となったのですが、明日のナイトステージに向けてライトのセッティングを行なう良い機会となりました。 ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #10号車) シェイクダウンの結果には満足しています。しかし、コースのレッキ(事前下見走行)では、これまでラリー・モンテカルロで体験したことがないほど多くの雪や氷がコース上にありました。きっと大変なラリーになるでしょう。シェイクダウンの最後は日が落ち暗闇の中での走行となりましたが、明日の2本のSS は夜間の走行となり非常に滑りやすいコンディションが予想されるため、良い準備になったと思います。チーム一丸となりハードワークを続けてきた結果、今日はとても良いフィーリングでシーズンを迎えることができました。 ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車) シェイクダウンで最初の走行を終えた後、「初めてラリーに出た時のような気分だった」とコ・ドライバーのカイ・リンドストロームに言ったのですが、私にとってはそれぐらい新鮮で、エキサイティングなスタートに感じられたということです。シェイクダウンのコースはとても難しい路面状態だったため、細心の注意を払って走りました。ヤリ-マティと同じく私もスタッドなしのスノータイヤで走行し、スタッド付きのスノータイヤはラリー本番に温存することにしました。ヤリスWRCのフィーリングはとても良く、明日のラリースタートが今からとても楽しみです。 Topics ワールドラリーカー(WRカー)のレギュレーションは1997年に初めてWRCに導入された。それから20年後の今年、車両規則が大きく変わりWRカーは新たなる時代に突入した。通常、シェイクダウンのタイムは必ずしもマシンの真のスピードを示すものではないが、トップ5に入るタイムを記録できたという事実は、久々にWRCに復帰したトヨタにとってポジティブな材料と言える。 明日のステージ情報 ラリー・モンテカルロは現地時間1月19日の午後6時過ぎ、モナコの有名なカジノ前でスタートする。選手たちはその後フランス山中で2本のSSを戦いながら、日付が変わる頃ギャップのサービスパークへと戻る。SS1とSS2はともに日が暮れてからの走行となり、コースは氷雪路やアイスバーンとなることが予想される。2本のSSの合計距離は46.74km、リエゾン(移動区間)を含めた総走行距離は286.46kmとなっている。【WRC】ラリー・モンテカルロ:オジェがシェイクダウンのトップタイム
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