トヨタ・レーシングは、ブラジル・サンパウロでの初勝利を誇りに、世界耐久選手権第6戦バーレーンへと臨む。2週間前にインテルラゴス・サーキットでアレックス・ブルツとニコラス・ラピエールがポールポジションから勝利を果たしたTS030 HYBRID #7は、ブラジルから直接、中東のバーレーンへと運ばれた。
中嶋一貴は、今週末のSUPER GT参戦のため日本に残るが、アレックス・ブルツとニコラス・ラピエールはチームと共に灼熱の砂漠にも近いバーレーンでの戦いに挑む。バーレーン・インターナショナル・サーキットは、首都マナマに2004年に完成した5.421kmのコースで、LMP1のレースカーが走るのは初めてとなる。サンパウロでも実力を発揮したトヨタハイブリッドシステム・レーシング(THS-R)が機能するブレーキングゾーンは7か所設定され、スーパーキャパシタにより蓄えられた300馬力のパワーが鋭い加速に活かされる。 9月27日(木)に2回の公式練習(16:00と20:30)が行われ、28日(金)は3回目の公式練習(10:50〜11:50)に続きLMP1とLMP2の予選(16:30〜16:50)が行われる。決勝レースは29日(土)ウォームアップ(12:25〜12:45)の後、午後4時にローリングスタートが切られる。木下美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)ブラジルからバーレーンまでたった2週間で、トヨタ・レーシングにとっての初勝利を祝っている余裕はないが、確かに勝利の喜びは味わった。今は、バーレーンに全ての照準を合わせ、またすぐに同じ喜びを味わうべくモチベーションを高めており、もちろんこの週末も狙っている。勝利は感動をもたらしてくれるが、それだけでなく最大の満足を得るために、再び週末をトラブルフリーで戦い、燃費の向上と素早いピットストップを図るつもりだ。我々は再びアウディに戦いを挑むために、懸命に働き、活動のあらゆる面の最適化を推し進めなくてはならない。 アレックス・ブルツ ブラジルでの勝利を味わい、再びTS030 HYBRIDで戦うことを待ちきれない。ブラジルは、チームの誰にとっても特別な週末となったが、シーズンは進行しており、すぐにバーレーンでの戦いが待っている。バーレーンでは、F1と共にLMP1のテストも行っており、コースは熟知している。気温は40度を超える暑い週末となり、我々にとっては新たなチャレンジとなるが、準備は出来ている。サンパウロではいくつか改良を示せたが、楽観視はできない。我々は表彰台の頂点を目指してプッシュし続ける。 ニコラス・ラピエールサンパウロへ向けて迅速な対応をする必要があり、この数日は本当に私もチームも多忙だった。私は先週TMGへ赴き、チームと共に勝利を祝ったが、チーム全員のモチベーションを確認する良い機会となった。楽しみにしている次戦バーレーンは、私にとって良い記録の残るコースだ。2007年のGP2バーレーン大会で私は勝利を挙げており、とても良い思い出となっている。我々はブラジルでTS030 HYBRIDが非常に競争力が高いことを示せた。今、我々は自信を持ってバーレーンに臨むが、戦いはとても厳しく、激しいバトルとなるだろう。