トヨタの新型スープラが、3月初旬にオーストリアのマグナ・シュタイヤー グラーツ工場(Magna Steyr Graz Plant)でラインオフした。新型スープラの量産第一号車の車両識別番号(VINナンバー)は「20201」(スープラのモデルイヤー「2020」と、量産第一号車を示す「1」)で、エンジンカバーに豊田章男社長の直筆サインが入った特別なモデルとなる。
エクステリアはマットグレーの外装色に赤いドアミラーカバー、ツヤ消しブラックのホイールを採用。インテリアは赤革シートで、ダッシュボードにカーボン装飾を施している。新型スープラの量産第一号車は、世界最大級の名車オークションである第48回バレットジャクソン・オークション(スコットデール、アリゾナ州)に出品され、1月19日に210万ドル(約2億3,000万円)で落札された。収益金は全額、アメリカ心臓協会などに寄付される予定となっている。スープラのラインオフに向けては、トヨタの技術者が幾度もグラーツ工場に赴き、生産現場のメンバーとともに品質の確認を実施してきた。なお、スープラの日本での販売は今春を予定しているが、すでに想定をはるかに上回る予約が入っている。スープラの開発責任者、多田哲哉チーフ・エンジニアこの日を迎えることができ、関係者のみなさまに心より感謝申し上げます。パートナーシップには様々な形があります。BMWとの協業での取り組みは両社にとって新しい経験でしたが、みなさんの熱意と強い志によって成果を形にすることができました。おかげさまでスープラは、非常にエキサイティングなクルマになったと自負しております。スープラのデザイン責任者、中村暢夫 プロジェクト・チーフ・デザイナースープラがラインオフしたことをとても嬉しく思います。様々なチャレンジがありましたが、皆がスポーツカーへの熱い想いを共有し、「乗って愉しく、カッコいいスポーツカーを!」と、一体感をもってデザインに全力を傾けました。スープラは、そのような想いやこだわりが詰め込まれたクルマです。古くからのファン含め、世界中のスープラファンに楽しんでいただけると信じています。マグナ・シュタイヤーについて1950年代にカナダで創業した自動車部品大手マグナ・インターナショナルの子会社として2001年に設立。自動車メーカーから開発・組み立てを委託している。2001年、BMWグループと生産委託に関する契約を締結。2019年の売り上げは、402億ドル~424億ドルを見通す。