9月24日(土)、25日(日)の両日、宮城県柴田郡村田町に位置するスポーツランドSUGOでスーパーフォーミュラの第6戦が開催される。全7戦で戦われている2016年のスーパーフォーミュラもいよいよ残り2戦となった。最終戦へ向けての山場となる一戦の舞台は東北、SUGOのテクニカルコースだ。
6レースで勝者6人の大混戦シーズン僅差のタイトル争いにおける山場の一戦今季のスーパーフォーミュラは、ここまでの5戦6レース(第5戦岡山は2レース制)で、全レース勝者が異なるという、大混戦の様相を呈している。前大会岡山のレース1で2位、レース2で念願の初優勝を飾った国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING)が頭ひとつ抜けた感はあるものの、それでもランキング7位の中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)まで8.5ポイント差。ランキング2位から7位までの6台が4ポイント差でひしめく状況。2レース制で行われる最終戦はボーナスポイントを含め最大18ポイントが獲得可能なため、タイトル争いが最終戦まで持ち込まれるのはほぼ間違いない。 そんな大混戦の中、少しでも有利な状況で最終戦を迎えるためにも、ここSUGOラウンドは非常に重要な一戦と言える。『魔物が棲む』とも言われるSUGO。今季もタイトル争いにおいて大きなポイントとなりそうだ。東北の山間に位置するアップダウンに富んだテクニカルコース舞台となるスポーツランドSUGOは宮城県の山間部に位置し、ロケーションを上手く利用したアップダウンの激しいテクニカルコースとして知られる。高低差は約70m。バックストレートまでの前半はテクニカルなセクション。バックストレートを下って馬の背コーナーをクリアした先は、中高速コーナーが続き、最終コーナーからメインストレートへは、10%勾配という急な上りの名物コーナー。レーシングカーがその大馬力を見せつけるかのように一気に駆け上ってくるシーンは大迫力だ。観客席からも比較的近く、迫力の走りを身近に実感出来る。トップ10人が8ポイント差のタイトル争いは後半戦へ今季のスーパーフォーミュラはこれまでの6レース、全て異なる勝者が誕生。第4戦ではルーキーの関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、第5戦レース2では国本が念願の初勝利を挙げた。国本は開幕戦と第5戦レース2でも2位に入るなど今季は安定した好成績を続けており、2位に4.5ポイント差のランキング首位につけている。一方で、ディフェンディングチャンピオンの石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)は第2戦で勝利は挙げているものの、降雨による短縮終了でハーフポイントのみの獲得。それでも第4戦で3位、第6戦のレース2でも3位と着実にポイントを稼ぎ、ランキング2位でチームメイトを追う。過去のチャンピオン経験者を2名擁しながら、対照的に今季未勝利なのがトムスの2台。タイヤなどが変わったことが影響したか、シーズン序盤苦戦を強いられたが、それでも第3戦以降は着実に上位フィニッシュを果たすようになったのは名門チームの実力か。アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)は第4戦で2位など着実なポイント獲得でランキング3位。ロッテラーは昨年のSUGO大会を制するなど得意としており、今季初勝利が期待される。中嶋一貴も第3戦、第5戦のレース2で2位に入りランキング7位でまだまだ逆転タイトルを狙える位置だ。そして第4戦で初優勝を飾った遅咲きのルーキー、関口も第3戦での3位表彰台とあわせ、ランキングは4位と、こちらも台風の目となる可能性大。これらのランキング上位ドライバーは、このSUGO戦で勝てば一気にランキングトップに出られる可能性もあり、最終戦を少しでも有利な状況で迎えるためにも、激しいバトルが繰り広げられるはずだ。また、僅差のポイント争い故に、ポールポジションで獲得出来る1ポイントも重要となる。毎戦非常に僅差の争いとなるスーパーフォーミュラの予選だけに、こちらも絶対に見逃せないセッションと言えるだろう。