トヨタは27日、F1バルセロナ合同テストは最終日を迎え、好天の下、2008年のF1シーズン開幕前の冬季テストを締め括った。パナソニック・トヨタ・レーシングは、第1戦オーストラリアGPへ向けて、最後の準備作業のために許されたこの2週間を有意義に活用した。レースドライバーのヤルノ・トゥルーリとティモ・グロックがセットアップの煮詰めと、開幕戦へ向けた基本的な作業を終了した。
ヤルノ・トゥルーリは更に、午前中の路面コンディションが最良の時に予選を想定した走行を行い、この日の最速タイムを刻んだ。ヤルノ・トゥルーリは83周を走破したが、その一方で、ティモ・グロックは65周を走破したものの、合同テスト最終日も厳しい一日を過ごすこととなった。次にチームがサーキットに姿を現すのは、3月14日(金)の開幕戦オーストラリアGP公式練習となる。ヤルノ・トゥルーリ : TF108/02ベストラップ:1分20秒801 順位:1位周回数:83周 走行距離:386.4km「今日も順調な一日だった。“TF108”とそのセットアップを理解するために前進する事が出来た。あくまでテストでのことに過ぎないが、今日の好タイムによってチームの士気が上がり、メカニックやスタッフの笑顔が見られるのは良いことだ。まだ改良の余地はあるが、今日の成果は、冬季オフシーズン期間中にチームが良い仕事をこなしたということを示している。もちろん真のチーム間の実力レベルはメルボルンで走るまで分からないが、私自身はシーズンへ向け強い自信を持っている。明らかに昨年よりも向上している手応えがあり、チームには満足している」ティモ・グロック : TF108/04ベストラップ:1分22秒155 順位:11位周回数:65周 走行距離:302.6km「今日は私にとって不満の残る一日となってしまった。ドライビングスタイルに合致する“TF108”のセットアップを見出すことが出来ず、結果として走行ペースも影響を受けてしまった。今週の合同テスト初日午前中の走行では、問題無いペースであったのに、その後、日を重ねるごとにペースが落ちてしまったのは不可解なことだ。恐らく原因は硬いタイヤにあると思われるが、全てのデータを分析する必要がある。現時点では、開幕戦オーストラリアGPへ向け良い兆候とは言えないが、まだ我々には状況を改善するために2週間の時間が残されている」パスカル・バセロン : シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー「先週のバルセロナ合同テストはあまり天候に恵まれなかっただけに、この3日間でより多くの距離を走破出来たことは重要だ。今週は、我々が開幕戦へ向けて非常に順調に進んでいることを示せた。昨日、ヤルノ・トゥルーリが満足の行くロングランテストをこなし、そして今日は、非常に実りの多い予選シミュレーションを行うなど、開幕戦へ向けた準備は整ったと感じている。残念ながらティモ・グロックは予選シミュレーション開始時に些細なコースオフを喫し、今日予定されていた走行を完遂出来たとは言えなかった。しかし我々は冬季オフシーズンテストを通じて、これまでに十分な走行距離を走破して来ており、何の心配もなく、自信を持って開幕戦が行われるメルボルンへと向かうことが出来る」