トヨタは、F1バーレーンGPで、ヤルノ・トゥルーリが3位、ティモ・グロックは7位だった。フロントローからスタートしたトヨタの2台。1コーナーでグロックが前に出て、第1スティントはグロック-トゥルーリの順で順調にリードを広げた。しかし、1回目のピットストップでトヨタの2台はハード側のタイヤを選択。この戦略が裏目に出たカタチとなり、中団での苦しい戦いを強いられることになった。
結局、グロックは予定より早くピットインし、ソフト側のタイヤに交換。トゥルーリは上位で踏ん張ったが、3位でフィニッシュ。トヨタに初優勝をもたらすことはできなかった。ヤルノ・トゥルーリ (3位)「今週はトヨタ初優勝のチャンスだと考えていたので、正直、少し残念だ。厳しいレースだった。第1コーナー進入で少しティモより遅くなり、1回目のピットストップまではティモの後方を走った。彼より1回目のピットストップが遅いことは、知っていた。次のピットストップまでは、長距離をミディアムタイヤで走り、他のクルマと激しく競い合ったが、ピットストップの後はセバスチャンに前に出られた。その後、彼はミディアムタイヤ、自分はスーパーソフトタイヤを使った。自分のほうが早かったので、頑張ったけど、結局追い抜くことはできなかった。エンジニアやメカニックは良い仕事をしてくれたので感謝したいし、再び表彰台に上がれ良かった」ティモ・グロック (7位)「難しいレースだった。スタートは良かったが、路面が汚れているサイドからスタートした自分が、ヤルノの前に出れて驚いた。ピットに最初に入ったが、良かったのかどうか分からない。ミディアムタイヤで走ったとき、グリップを得られず、初めの2周で、何秒失ったか分からない。タイヤが温まらず、2度目のピットインまではいい走りができなかった。滑りやすく、スピードはスーパーソフトの方が良かったのは明らかだ。結局、キミを追いかけたが、オーバーテイクはできなかった。2ポイント稼いたが、次のスペインではもっと上位を狙いたい」新居章年 (シャシー部門技術コーディネーション担当ディレクター)「ヤルノが表彰台を獲得でき、嬉しさはあるが、優勝のチャンスを逃した悔しさの方が大きい。予想より気温も路面温度も高く、タイヤの選択が非常に難しかったが、予選までの積極的な作戦とは逆に、少しリスクを避けすぎたかもしれない。またシーズン中一番ブレーキの厳しいサーキットであり、消耗が激しかったが、ヤルノもティモも本当にいい走りだった。これで開幕4戦を終わり、表彰台3回と順調とも言えるが、舞台をヨーロッパに移した後も、常にトップ争いを続けて、初優勝に向かって頑張りたい」山科忠 (TMG会長 兼 チーム代表)「もっと上位を期待していたが、3位を獲得し喜んでいるし、ヤルノの頑張りに感謝している。ティモはミディアムタイヤでのグリップに苦労し、安定性を確保できなかったが、それでも2ポイントを獲得した。今季3度目の表彰台は、バーレーンに来ているスタッフだけでなく、ケルンのファクトリーにいるスタッフ全員に、そしてスポンサーの皆様に感謝したい。今回のようなコンディションの時、表彰台の真ん中を狙わなければいけない。次のバルセロナから、また頑張りたい」
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