トヨタは、F1最終戦の予選で、ヤルノ・トゥルーリが2番手、ティモ・グロックは10番手だった。風邪で体調を崩していたヤルノ・トゥルーリだが、Q3の最後にスーパーラップをみせた。フェラーリ2台の間に割って入る2番グリッドを獲得。ティモ・グロックは、Q1でスピンを喫するなどバランスに苦しんだが、きっちりとQ3に進出し、10番グリッドを手に入れた。
ヤルノ・トゥルーリ (2位)「ここに来る前から、ここのサーキットが難しく、テクニカルなコースなのは知っていたし、私のクルマはここで競争力があり、力強い走行が出来ることは分かっていた。だから、このグランプリのために準備をしてきたんだ。そして今、私はここにいる。我々は、週末を通して強さを見せており、タイヤを温存し、第3セッションに向けて準備をして、予選で決めた。最終的に、とても良いタイムを出すことが出来たよ。金曜日の時点では、風邪で本当に体調が悪かったため、自分のキャリアの中で初めて、今回は良いレースが出来ないかもしれないと思っていたんだ。だから、こんな良い結果を出せたのは本当に嬉しい。今日の結果は、メカニック、エンジニア、そしてドクターなどチーム全員のおかげだから、彼らに感謝を述べたい。とてもハッピーだし、この結果は今シーズンの我々の進歩を表している。明日は、上位でレースを終えたいね。」ティモ・グロック (10位)「昨日は問題を抱えていたから、今日はセットアップを改善するために一生懸命作業をしたよ。最終的に、午後には適切なバランスを見つけることができた。予選第2セッションでは良いリズムを見つけられたし、クルマは調子が良かったんだ。第2セッションの最後から2本目の走行では、1分12秒以下のタイムを叩き出すことができた。けれど、第2セッションの最後の走行で、オプションタイヤを使用した時には良い走行ができなかった。後から考えると、第3セッションまでこのタイヤを残しておいた方が良かったかもしれない。トップ10は悪くないけど、もう少し良い結果を出すことは可能だったかもしれないね。」パスカル・バセロン シャシー部門シニア・ゼネラル・マネジャー「予選の結果には喜んでいる。ヤルノに関しては、期待通りに物事が運んだ。週末を通して、良い兆候が現れており、彼は安定していたし速かった。そして、今日は力強いパフォーマンスを見せてくれたので、彼を称えたい。彼は、予選第2セッションの2走目で突風にあおられてしまったが、1走目のタイムで十分だった。ティモに関しては、予想していたよりもはるかに良かった。昨日は、クルマのバランスに手こずっていたが、今日は必要なタイミングですべてをまとめ上げることができた。言うまでもなく、2台は異なる戦略を持つことになる。明日予想されている不安定な天候を考慮に入れると、その戦略はチームにとって有利なものになるはずだ。タイヤについては、ここのサーキットは厳しいのでチャレンジングだが、我々は両方のコンパウンドをうまく扱える自信がある。エキサイティングなレースで、シーズンを終えたい。」新居章年 技術コーディネーション担当ディレクター「最終戦でヤルノが予選2番手、フロントローを獲得してくれ、本当にうれしい。体調が心配されたヤルノだったが、最後のアタックは本当にすばらしい走りだった。ティモはプラクティスではセットアップに苦しんでいたが、予選に入ってからは本来の力を示してくれ、予選第1、第2セッションを順調に勝ちあがってくれた。朝のプラクティスでは雨の可能性もある明日のレースを考え、エアロ、そしてメカニカルなセッティングを詰めたが、それも功を奏したといえ、プラクティス、予選とをとおしてトラブルもなく、エンジニア、メカニックもしっかりいい仕事をしてくれた。ドライバーポイント争いはまだ続いているので、チーム全員で二人のドライバーをしっかりサポートし、入賞、そして表彰台を目指し、今年最後のレースをいい結果で締めくくれる様に頑張りたい。」