トロロッソ・ホンダは、2019年F1マシン『STR14』がクラッシュテストに合格したことを明らかにした。F1チームは、新車をトラックで走らせる前にFIAのクラッシュテストに合格しなければならないルールとなっている。2019年のF1世界選手権では、新しい空力レギュレーションが導入されるため、早期のテスト通過は重要となってくる。
トロロッソ・ホンダは1月11日(月)に2019年F1マシン『STR14』がFIAのクラッシュテストに合格したことをチームのTwitterで報告。これにより、2019年のドライバーを務めるダニール・クビアトとアレクサンダー・アルボンは開幕戦に向けて走行する準備が整った。今年からホンダがレッドブル・レーシングにもF1パワーユニット供給を拡大。両チームのパーツはレッドブル・テクノロジーが製造しており、姉妹チームであるトロロッソは、レッドブルが設計したリアエンドやフロントサスペンションのパーツなどが流用されることになる。F1規則では、チームは一定数のコンポーネントを独自に製造する責任が定められているが、厳密な空力テスト制限が遵守されている限りは、競技規約への“掲載部品”以外を競合他社から調達可能となっている。レッドブル・レーシングは、シーズン開幕のギリギリまでコンポーネントの設計を推し進めることで有名であるため、トロロッソの2019年F1マシンはレッドブルの2018年F1マシン『RB14』のパーツをベースに開発が進められている。レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、4台のための十分なパーツを製造することは論理的に不可能だとし、トロロッソ・ホンダの2019年F1マシン『STR14』にはレッドブルの2018年マシン『RB14』のパーツが“規約の許す限り”流用されることになると語っている。「コンセプトはもはや秘密ではない。トロロッソはトラック3台分のパーツを受け取っており、レギュレーションの許す限りのレッドブル・レーシングの2018年マシンの多くのパーツが引き継がれる」とヘルムート・マルコはコメント。「全体的なことは、エンジン全体の問題によって容易になった。リアエンドは完全に我々からのものだ。レギュレーションに従って許可されているすべてだ。これにより、コスト面で小さなアドバンテージが得られる」ホンダは、同じエンジンのコンセプトを継続するという決定が、レッドブルとトロロッソの2チーム間でのパフォーマンスと信頼性の検証にも役立つと考えている。「デザインのコンセプトを大きく変更すると信頼性を得るのがとても難しくなります」とホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治はコメント。「設計のレベルにもよりますが、我々は現在のコンセプトを引き継ぐことに満足しています。新しいチーム、新しいデザインのクルマですからね。細かなことはクルマのインスタラーションにあるので、そのコンセプトを引き継ぐことによって少し容易になります」「トロロッソとレッドブルの間にはコミュニケーションがありますし、トロロッソは我々のパワーユニットのことをわかっているので、レッドブル側も容易になります。彼らはシャシー側での問題点や懸念を伝えることができますし、それらが我々に返ってくることになります」トロロッソの2019年F1マシン『STR14』の発表について、フランツ・トストは「第7週(2月中旬)の発表を計画している。現在、発表に関する様々なシナリオが議論させている」と語っている。
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