トロロッソとホンダF1の新しいパートナーシップは26日(月)に有望なスタートを切った。チーム代表フランツ・トストは“破滅論者”が間違っていることを証明しているのを楽しみにしていると語る。ホンダのF1エンジンは、過去3年間のマクラーレンとのパートナーシップで信頼性とパフォーマンス不足を露呈。ホンダの評判は酷く損なわれた。
マクラーレンは今年からホンダを切ってルノーのF1パワーユニットを搭載。その結果、トロロッソはホンダのワークスパワーユニットを獲得することになった。フランツ・トストは「我々がトラブルに見舞われることはないだろう」とバルセロナでコメント。「パワーユニットはかなり順調に機能している。ホンダにはエンジンを開発するキャパシティとノウハウがあると確信している。我々は期待している位置にたどり着けるだろう」フランツ・トストは、ホンダが信頼性とパフォーマンス面で大きな進歩を果たしたと付け加えた。先週、トロロッソ・ホンダは、イタリアのミサノ・サーキットでSTR13のシェイクダウンを実施。フィルミングデーのため走行距離は限られたが、エンジンに不具合は発生しなかった。ホンダのテクニカルディレクターを務める田辺豊治は、2015年にF1復帰してから苦労することになったが、厳しいマクラーレンとの経験から多くのことを学んだと語る。「今年はその知識を信頼性とパフォーマンスに生かしています」と田辺豊治は語り、エンジンのコンセプトは変わっていないと付け加えた。昨年までのホンダのパートナーであるマクラーレンは、イギリスの拠点と日本のさくらとのコミュニケーションに問題を抱えていたが、トロ・ロッソはそれが問題になることはないと強調する。トロロッソのテクニカルディレクターを務めるジェームス・キーは「ホンダとは非常に素晴らしい作業関係を築いている」とコメント。「皆さんも想像できると思うが、11月、12月、1月、そして2月と非常に忙しい日々を過ごしてきた。当然、問題はまったくない」と続けた。「コミュニケーションに関しては、今回の提携に向けてトロロッソは独自に準備を進めており、日本の企業やホンダとどのようにコミュニケーションを取っていくかについてファエンツァでレッスンを積んだ。彼らの考え方を知る上でかなり有益だったと思う。完全に異なる文化であり、そのようなセミナーはとてもポジティブな結果をもたらした。今ではホンダと非常に素晴らしい関係を築けている」フランツ・トストも「トロロッソにとっては完全に新たなスタートだ。ご想像の通り、ある種のワークスチームとなった。ホンダと提携するのは我々のチームだけであり、これが多くの可能性につながると考えている。特に、エンジンのインストレーションなどテクニカル面は顕著だろう。詳しいところはジェームスが説明してくれる。トロッソにとって、ホンダのような大企業と共に働くことは大きなアドバンテージになる」と主張した。トロロッソは、2017年のコンストラクターズ選手権を7位で終えたが、初めて自動車メーカーからエンジンの独占供給を受けることで、2018年シーズンにむけての期待は高くなっているとフランツ・トストは述べた。「トロロッソの目標はミッドフィールドの一番前、5番手あたりにいることだ」」26日(月)にバルセロナでスタートしたプレシーズンテストでは、ブレンドン・ハートレーがSTR13のステアリングテストを握り、午前中に72周を走行。トップから2.192差の5番手タイムとなる1分22秒371を記録している。