トロ・ロッソは、2018年のドライバーとしてルーキーのブレンドン・ハートレーとピエール・ガスリーを起用する可能性が高いことを示唆した。トロ・ロッソは今週末F1メキシコグランプリでブレンドン・ハートレーとピエール・ガスリーを起用。金曜記者会見では、これまでトロ・ロッソのドライバーを務めていたダニール・クビアトがレッドブルのレースプログラムから完全に外されたことが明らかになった。
トロ・ロッソのチーム代表を務めるフランツ・トストは、現在ドライバーを務めるブレンドン・ハートレーとピエール・ガスリーのペアで進めていく意向であることを認めた。「残りのシーズンで彼らをテストしたい。2018年のドライバーラインナップとなる可能性は高い」とフランツ・トストはコメント。「二人ともレッドブルドライバーである、二人ともスキルの高いドライバーだ」マレーシアでF1デビューを果たしたピエール・ガスリーは、すでに2017年F1マシンでの走行経験を積んだあとでのデビューだったが、先週末のアメリカでデビューを果たしたブレンドン・ハートレーは、近年のF1マシンを経験することなくレースに参戦し、13位で完走を果たしている。フランツ・トストは、ブレンドン・ハートレーの落ち着いたパフォーマンスが、彼の今後のポテンシャルを示していると語った。「ブレンドンは、ル・マン24時間レースを制し、LMP1のワールドチャンピオンを獲得している。彼は非常にスキルの高いドライバーであり、非常に競争力がある」「彼が戻ってきたことを非常に嬉しく思っている。彼に競争力のあるクルマを与えれば、彼はそこにいて、F1で成功のために戦うだろう」トロ・ロッソは、2018年からホンダのF1エンジンを搭載することが決定している。「来年は、彼が勝利などを戦うことができるパッケージをもたらせることを期待している」レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは「現GP2王者のピエール・ガスリーはF1昇格のチャンスを得るにふさわしいと思う。来年以降の将来にもとても注目している」とコメント。「私はフランツが来年に擁する2人のドライバーが、今後のレッドブル・レーシングにとっても刺激的な可能性を持つ2人だと思っている」一方、レッドブル・ファミリーを離れることになったダニール・クビアトについてフランツ・トストは「彼はもはやレッドブルにはいない。彼は自分のやりたいことを自由に決めることができる。彼はもうトロ・ロッソにもレッドブルにもいない」とコメント。クリスチャン・ホーナーは「ダニール・クビアトは長年に渡ってレッドブルから多大な投資を受け、チャンスを与えてもらってきた2015年にはレッドブル・レーシングに昇格するチャンスを得て、2016年シーズン序盤までそこで戦った。F1は厳しいビジネスであり、残念ながら、ダニールはそのシートを維持できるだけの十分なことをやらなかった。ただ、それでも彼のことは信頼していたし、F1では非常に珍しいことではあるが、2度目のチャンスとしてトロ・ロッソのシートを与えた。その後、我々が投資する他のジュニアたちがF1のドアをノックするようになった」と説明。トロ・ロッソでは新たな才能をテストする好機に恵まれている」ブレンドン・ハートレーニュージーランド出身のブレンドン・ハートレー(27歳)は、かつてレッドブルのジュニアプログラムのメンバーであり、レッドブルのリザーブドライバーも務めていたが、フォーミュラ・ルノー3.5で成績が伸び悩んでいた2010年途中にプログラムから外された。その後、スポーツカープログラムでレース活動を重ねたブレンドン・ハートレーは、2014年にポルシェのワークスドライバーとしてWECのLMP1クラスのシートを獲得。2015年にマーク・ウェバー、ティモ・ベルンハントとともにドライバーズチャンピオンを獲得。今年はル・マン24時間レースで優勝し、2度目のWECチャンピオンに王手をかけている。ピエール・ガスリーフランス出身のピエール・ガスリー(21歳)は、2013年にフォーミュラ・ルノー2.0ユーロカップでタイトルを獲得。2014年からレッドブルのジュニアチームに加わり、フォーミュラ・ルノー3.5でカルロス・サインツJr.に次ぐ2位でフィニッシュ。2015年からGP2にフル参戦し、2016年にチャンピオンを獲得。2017年はスーパーフォーミュラに参戦して2位でシーズンを終えている。ダニール・クビアトロシア出身のダニール・クビアト(23歳)は、2013年にGP3でチャンピオンを獲得。翌2014年に19歳でトロ・ロッソからF1デビュー。2015年にはフェラーリに移籍したセバスチャン・ベッテルの後任としてレッドブルに昇格。しかし、2016年には多くの接触事故を起こすなど低迷。シーズン途中にマックス・フェルスタッペンと入れ替わるカタチでトロ・ロッソへの降格させられていた。
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