レッドブルは、ルノーがトロ・ロッソを買収し、レッドブルをエンジンのない状態に追いやるかもしれないとの報道を否定した。トロ・ロッソのチーム代表フランツ・トストは、F1オーストラリアGPでルノーがチームを取得するなら“素晴らしいだろう"と発言。レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは「まるでフランツはシリル(アビテブール/ルノー)にチームを売りたいように聞こえるね。そうなれば、我々はエンジンを探さなければらない」と述べた。
ルノーとのレッドブルの関係が緊迫しているのは確かだ。また、ルノーは、F1の功績に対してより認知を拡大したいと考えている。しかし、ルノーが本当にトロ・ロッソを取得し、レッドブルと決別すれば、レッドブルは厳しい状況に立たされることになる。「メルセデスはレッドブルへのエンジン供給を拒否するだろう」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「我々がフェラーリエンジンを手に入れる可能性も低いので、そのままスポーツから追い出されることも考えられる」レッドブルのオーナーであるディートリッヒ・マテシッツの右腕ヘルムート・マルコは、レッドブルがトロ・ロッソの管理を続ける見通しの方が強いと述べた。1つの選択肢として、トロ・ロッソが、ルノーの伝統的な企業カラーである“イエロー”に模様替えし、ルノーにとって“より良いマーケティングプラットホーム”を作ることだという。「だがもちろん、それには相応の対価が必要だ」とヘルムート・マルコはコメント。その方法なら、レッドブルとトロ・ロッソは緊密な関係を損なわずに同じエンジンを共有し続けられるはずだ。「このシナリオはレッドブル・レーシングとトロ・ロッソの緊密な関係が、今まで通り規約の範囲内で無傷で保たれた場合にのみ進む」「社員数はレッドブル・レーシングの方がはるかに多く、我々の方がより高度な器材がそろっている。レッドブル・レーシングのノウハウがなければ、トロ・ロッソの競争力に傷がつくことになるだろう」