2019年のSUPER GT第3戦「SUZUKA GT300km RACE」の決勝が行われ、GT500クラスは3台のGT-Rが入賞し、ポイントを獲得した。予選は真夏のような陽気の中で行われ、#12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ジェームス・ロシター)がQ2に進出し4番グリッドを獲得。残る3台は惜しくもQ1突破ならず。
#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が10番手、#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/フレデリック・マコヴィッキ)が12番手、#24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/ヤン・マーデンボロー)が13番手となった。決勝日の鈴鹿サーキットは、上空にはうっすらと雲がかかっていて風も出ていたことから前日程は路面温度が上がらなかったが、それでも気温は30℃越え。この時期にしてはタイヤにもドライバーにも厳しいコンディションで決勝レースがスタートした。序盤は各車が順当に周回を重ねていき、ロシターがスタートドライバーを務めた#12 GT-Rは4位をキープ。予選10位からクインタレッリがスタートドライバーを務めた#23 GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は1つ順位を下げながらも懸命に前を追いかけた。8位以降が集団になって接近戦が展開されていた17周目に、#23 GT-Rが130Rでコースアウトを喫し、タイヤバリアにヒット。右フロントタイヤのトラブルによるもので、#23 GT-Rはリタイアとなり、レースはセーフティカー(SC)が導入されることになった。22周を終えたところでSCがコースを離れ、レース再開。再開と同時に#24 GT-Rはピットインを行い、高星にドライバー交代してコースへと戻る。#12 GT-Rはその翌周にピットに向かい、佐々木大樹へとドライバー交代した。他のマシンも続々とピットに入り、25周目には#3 GT-Rを除くすべてのマシンがピット作業を完了。#12 GT-Rは実質の8位、#24 GT-Rは13位となっていた。#3 GT-Rはピット作業を終えても予選順位よりもポジションアップできるマージンを築いていたが、SC中のオーバーランによりピットストップペナルティが出されることに。30周終了でペナルティ消化、31周終了でドライバー交代と給油と、2周続けてピットロードへと向かい、これで順位を下げることになった。後半スティントのマコヴィッキはベストタイムを刻みながら前を追いかけ、10秒以上開いていた#24 GT-Rとの差を1秒以内にまで詰める。残り数周はテールトゥノーズの戦いとなったが、高星がマコヴィッキを抑えきってチェッカーフラッグを受け8位フィニッシュ。マコヴィッキが9位で続いた。#12 GT-Rは終盤にGT300のマシンと接触し、ラジエーターにダメージを負ってしまったために、最終ラップにコースサイドでストップ。接触によるペナルティもあり、最終的に10位となった。GT300クラスは、前戦富士大会で優勝し40kgのハンディウェイトを搭載する#11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信)が、予選12位から粘り強い走りで9位フィニッシュ。シリーズ争いで貴重な2点を加算し、ドライバーランキングも3位にとどまった。松村基宏 日産系チーム総監督「今回は19年型のマシンでの戦いで初めて、暑い夏のようなレースになりました。予選でライバル勢に先行されてしまいましたが、昨年のそれぞれのタイムと比較すると、我々のマシンにも進化している部分を確認できました。決勝でも、タイムだけを見ればそれぞれもっと上のポジションでゴールできる速さはありましたが、それを達成するにはペナルティなど受けずに走りきることが必要で、改めて課題についてもチームと改善していくことにしています。開幕から2戦の結果から、今回に向けて期待してくださったファンの皆様には、その期待に沿えず申し訳ありませんでした。ここから夏に向けて、暑い戦いが続きますが、そこに向けた準備もしています。GT-Rが得意とする、また必ず獲らなければいけないレースがこの先に待っています。それに向けて全力で戦っていきますので、応援をよろしくお願いします」