伊沢拓也は8月21日、自身のSNSを通じて2025年シーズン限りでSUPER GTのGT500クラスから引退することを発表した。2007年の鈴鹿1000kmでデビューして以来、長きにわたりHondaおよびHRCドライバーとしてGT500に挑み続けてきた伊沢は「最後の鈴鹿を前に皆さまへご報告させていただきます」と心境を明かした。伊沢はコメントの中で「これまで応援して下さったファンの皆さま、チーム関係者、そして共に戦ってきた仲間に心から感謝しています。長きにわたりHonda、HRCドライバーとしてGT500に挑み続けられたことを誇りに思います」と述べた。
「残された4戦、最後の1周までチームとDUNLOPと共に勝利を目指して全力で戦います」さらに「最後に、中嶋さんとレース出来て本当に良かった!!」と盟友への感謝も加えている。■伊沢拓也選手のコメント「SUPER GT GT500クラスでのレース活動を今シーズン限りと決断しました。レーシングスクール時代、そしてレーシングドライバーとしてのキャリアを通して特に思い出深い場所、鈴鹿でのレースを前にファンの皆さまに伝えたいという想いがあり、このタイミングで発表させていただきました。残り4戦、チームと大草選手とともに最後まで一番のリザルトを目指して全力で戦います」■株式会社ホンダ・レーシング 代表取締役社長 渡辺康治のコメント「伊沢拓也選手の長年にわたる貢献と活躍に感謝するとともに、おつかれさまでしたと伝えたいです。2002年にホンダ・レーシング・スクール・鈴鹿、当時のSRS-Fを首席で卒業後、海外フォーミュラへの挑戦を経て、スーパーフォーミュラやSUPER GTなどHondaの国内トップカテゴリーでの活動にはいつも伊沢選手がいました。Hondaのレース活動を知り尽くした彼の卒業は寂しいですが、今シーズン最後までともに全力で戦います」SUPER GTでの歩み伊沢は2007年の第6戦鈴鹿1000kmでREAL NSXの第3ドライバーとしてスポット参戦し、5位入賞を果たした。翌2008年にはAUTOBACS RACING TEAM AGURIからGT500クラスにフル参戦し、シリーズ8位。2009年は同チームから参戦を継続し2勝を挙げ、ランキング2位に輝いた。2010年にはTEAM KUNIMITSUに移籍し、HSV-010 GTのデビュー戦となった開幕戦で3位表彰台を獲得。2015年にはTEAM KUNIMITSUに復帰し、山本尚貴とコンビを再結成、開幕戦で2位表彰台を記録した。2018年にはAUTOBACS RACING TEAM AGURIへ復帰し、野尻智紀とコンビを組んで参戦。2020年はModulo Nakajima Racingに移籍し、大津弘樹と組んで戦った。2023年からは太田格之進とタッグを組み、Honda/HRCドライバーとしてGT500で挑戦を続けてきた。残り4戦を経て、伊沢のGT500でのキャリアは幕を下ろすことになる。通算で複数の勝利と表彰台を積み重ね、Honda陣営を長年にわたって支えてきたトップドライバーの引退シーズンに注目が集まる。■レース戦績(SUPER GT GT500クラスのみ記載)2007年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ 鈴鹿1000kmスポット参戦2008年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ8位2009年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ2位(2勝)2010年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ8位2011年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ9位2012年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ5位2013年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ10位(1勝)2014年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ Rd.8 スポット参戦2015年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ 3位(1勝)2016年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ 14位2017年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ 7位2018年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ 3位(2勝)2019年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ 10位(1勝)2020年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ 12位2021年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ 18位2022年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ 15位2023年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ 14位2024年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ 13位2025年:SUPER GT GT500 クラス シリーズ 13位(Rd.4終了時点)
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