2017年 全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第4戦が8月20日(日)、栃木県のツインリンクもてぎにて行われた。まず午前中に前日順延された公式予選Q2セッションとQ3セッションが行われ、決勝スターティンググリッドが決定した。Q3セッションでは、#40 野尻智紀、#15 ピエール・ガスリーが従来のコースレコードを上回るタイムを記録してそれぞれ3番手と4番手につけ、#41 伊沢拓也が7番手、#64 中嶋大祐が8番手から決勝スタートに臨むこととなった。
決勝レース前に雨が降り一旦路面は濡れたが、スタート時には雨が止んで走行ラインが乾き、ソフトタイヤでスタートするかミディアムタイヤでスタートするかについては戦略が分かれたものの、全車ドライタイヤでスタートした。午後2時13分にスタートが切られると、ソフトタイヤを選んだ#40 野尻智紀が2番手へ抜け出し、ミディアムタイヤを選んだ#15 ピエール・ガスリーが4番手に続いてレースが始まった。レース中盤、ミディアムタイヤに交換した#40 野尻智紀は徐々に順位を下げたが、ソフトタイヤに交換した#15 ピエール・ガスリーは上位をキープし、首位を走っていた選手がピット作業で遅れた際に順位を入れ替え、40周目に首位へ立った。#15 ピエール・ガスリーはそのまま首位を守って52周を走りきり、スーパーフォーミュラ初優勝を遂げ、ホンダにとっても今季初優勝となった。シリーズ第5戦は9月9~10日に大分県のオートポリスで開催される。ピエール・ガスリー (#15 チーム無限)ツインリンクもてぎを走るのは初めてでしたが、金曜日はブレーキに問題が生じクルマを壊してしまったので、ほとんど走れないまま終わってしまいました。でも悩んでいてもしかたがないし、もてぎは自分にとって相性のいいコースだと感じたので、気持ちを入れ替え土曜日を迎えました。決勝では4番手からスタートして、まさか勝てるとは思いませんでしたが、今回Hondaが持ってきた新しいスペックのエンジンが素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれました。日本に来て以来、ここまで少し苦労もしてきましたが、この勢いに乗って残りのシーズンも戦いたいです。第5戦が行われるオートポリスは僕の好みのコースなので楽しみです。佐伯昌浩 (本田技術研究所 スーパーフォーミュラ プロジェクトリーダー)今回のレースで、シリーズ後半向けに新しいスペックのエンジンを投入しましたが、早速そのエンジンで勝てたのはうれしいです。週末走り出しから、ドライバーたちからは扱いやすくなったとコメントをもらっていました。パワーバンドを広げ、ピックアップを良くし、ターボラグを減らしたことが扱いやすさにつながったと思います。ツインリンクもてぎで勝てたということは、オートポリスやスポーツランドSUGOでも戦闘力を発揮できるということですから楽しみです。ポイントランキングで挽回できる手応えを感じたレースでした。ただ、今回のレースはタイヤの要素が多く関わってしまったので、うまく結果を出せなかった選手がいたのは残念です。ガスリー選手は、タイヤ選択に自信を持っていて、まるで先が見えていたようなレースを見せてくれて、すごいなと感じました。Hondaのホームコースであるツインリンクもてぎの20周年に、華を添えることができ嬉しく思います。関連:【スーパーフォーミュラ】 第4戦 もてぎ:ピエール・ガスリーが初優勝!
全文を読む