スーパーアグリF1チーム。プライベーターとして多くのハンディを抱えながらも懸命に戦うその姿は、日本のみならず世界中のF1ファンの支持を得た。残念ながら、2008年シーズンを最後まで戦うことなく、スーパーアグリのF1での戦いは終わった。スーパーアグリの旗揚げから撤退まで、スーパーアグリの軌跡を辿ってみよう。
〜スーパーアグリ誕生 (2005年)〜9月 2006年からの参戦に向けて水面下で活動を開始。鈴木亜久里がダニエル・オーデットに協力を要請。10月4日 ホンダの記者会見で、ホンダが2006年から参戦を予定している新チームへのエンジン提供を認める。また佐藤琢磨が同チームからオファーされていることが明らかになる。10月日本GP 鈴木亜久里が新チームを立ち上げるとの情報が流れる。10月10日 新チームがホンダの2006年型シャシーと同じものを使用するとの情報が流れる。10月中旬 新チームが使用するファクトリーは、旧アロウズとの噂が流れる。10月26日 スーパーアグリ・フォーミュラ1がFIAにエントリーを申請。10月下旬 イギリス・リーフィールドにある旧アロウズのファクトリーで活動を開始。11月1日 SUPER AGURI FORMURA1参戦発表記者会見11月23日 過去2年間に製造された知的財産権の売買が認められず、ホンダの者ではなく、自社製シャシーでの参戦を目指すことが明らかになった。車体は2002年に撤退したアロウズのA23を改造。シャシーの所有権を持つ、ポール・ストッダードが交渉を認める。12月1日 書類上の不備でエントリーが認められず、再申請へ。全10チームと交渉開始。12月21日 全10チームの賛同が得られ、FIAへ再申請することを発表。〜スーパーアグリ “奇跡の参戦” (2006年)〜1月26日 FIAがエントリーを承認。1月30日 ブリヂストンがタイヤ供給を発表。2月7日 マシンスペック&体制発表2月上旬 マシンがクラッシュテストを通過2月11日 表参道で初めてのプロモーションイベントを実施。2月14日 イギリス・ケンブルで参戦マシンSA05シェイクダウン2月15日 ドライバーラインナップ発表(佐藤琢磨&井出有治)2月21〜23日 バルセロナ合同テストに参加3月10日 開幕戦バーレーンGPでスーパーアグリF1チームがF1デビュー。予選20位、決勝18位(佐藤琢磨)5月5日 第5戦ヨーロッパGPにおいて、スーパーライセンスを剥奪された井出有治に代わり、フランク・モンタニーが出走。7月28日 第12戦ドイツGPにて、新車SA06がデビュー。また、フランク・モンタニーに代わり、山本左近がF1デビュー。8月25日 第14戦トルコGPで、アップデートされたSA06Bが登場。10月22日 最終戦ブラジルGPで、佐藤琢磨がチーム最高の10位でシーズンを終了。11月15日 チーム体制発表。ドライバーは佐藤琢磨とアンソニー・デビッドソンに。12月8日 モナコで開かれたオーナー会議で、スーパーアグリとトロ・ロッソのカスタマーシャシー問題に関して調停持ち込みを示唆。12月16日 サード・ドライバーにギド・ヴァン・デル・ガルデを起用。12月26日 山本左近をセカンドテストドライバーに起用。2007年 〜4ポイント獲得の大躍進〜2月2日 スーパーアグリでのテストデビュー翌日にギド・ヴァン・デル・ガルデがスパイカーとのテストドライバー契約を発表し、二重契約が発覚。3月16日 開幕戦オーストラリアGPにて、新車SA07がデビュー。予選で佐藤琢磨がチーム初となるQ3進出を果たす。SSユナイテッドが新たなスポンサーとして発表される。5月13日 第4戦スペインGPで、佐藤琢磨がチーム初の8位入賞。5月15日 ジェームス・ロシターとテストドライバー契約6月10日 第6戦カナダGPで、佐藤琢磨が6位入賞。8月16日 元F1ドライバーでGP2チームオーナーのエイドリアン・カンポスが、チームへの投資交渉を行っていることが報道される。8月24日 メインスポンサーの「SSユナイテッド」に対し、スポンサー料未払いの件で法的手続きを開始。8月31日 カンポスとGPチームを共同でしシェアするアレハンドロ・アガグへの株式売却交渉中と報道される。9月 マグマ・グリープとの交渉を開始。10月31日 ルーベンス・バリチェロ移籍の噂〜スーパーアグリF1撤退へ (2008年)〜1月21日 アレハンドロ・アガグへの株式売却を否定1月31日 インドのスパイスグループが、株式買収に興味を抱く2月8日 ロシア投資家が株式買収に興味があるとの報道2月中旬 マグマ・グループへのチーム株式譲渡に関して大筋で合意2月19日 バルセロナで予定されていた新車発表と会見が延期され、21日までの合同テストもキャンセルに。2月25日 バルセロナでの合同テストをキャンセル4月16日 マグマ・グループとの交渉が打ち切られたとの声明を発表4月24日 契約交渉が継続中であることが明らかになる5月2日 ヴァイグル・グループと株式取得について最終段階であるとの共同声明を発表5月4日 トルコGPでトラックが入場を拒否される5月6日 鈴木亜久里が緊急会見。スーパーアグリのF1撤退が発表される。5月7日 警告の資産管理会社PKFとスーパーアグリF1チームが資産整理に入る。
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