21日に2008年のモータースポーツ活動報告会を行ったホンダだが、そのリストにスーパーアグリに関する記述はなかった。そして、ホンダのオフィシャルHPのF1ページ(http://www.honda.co.jp/F1/)からもスーパーアグリの名前はなくなった。
2007年はホンダ・レーシング・エフワン・チームと並んでスーパーアグリ・エフワン・チームも紹介されていたが、現在、ホンダHPにスーパーアグリの名前はない。スーパーアグリの問題がクリアされるまでの暫定的な処置なのか、それとも恒久的なのかは定かではないが、ホンダとスーパーアグリとの関係に変化が生じているのかもしれない。ホンダのモータースポーツ部長・和田康裕氏は活動報告会でスーパーアグリについて、「我々としては、いわゆるカスタマーカーが走れるという前提で、スーパーアグリのメンバーと協力しながら準備を進めている状況です。昨年のホンダ『RA107』をベースに、08年のレギュレーションに合わせたマシンを作り上げようとしております」とコメントした。しかし、その和田氏もモータスポーツ部長の職を離れることが発表されている。カスタマーシャシー問題がクリアにならなければ、スーパーアグリは2年以内に完全なコンストラクターにならなければならない。そのためには大きな投資やスタッフの増員などが必要であるが、ホンダは自チームの成績向上が大命題であり、スーパーアグリへの資金提供をためらっていると見られている。スーパーアグリは19日に予定していた新車発表会を中止し、参加を予定していたテストもキャンセルしている。一部報道では、財政難が表面化されているスーパーアグリは、鈴木亜久里代表が帰国し、ホンダの上層部および投資家候補と話し合いを持されている。F1は25日(月)からはスペインのバルセロナにて開幕前最後の合同テストが開始する。スーパーアグリはそれまでに財政問題をクリア、またはなんらかの解決策を見つけない限り、テストの参加ばかりか、開幕のグリッドに並ぶことも危ぶまれる。
全文を読む