ザウバーF1チームのトラックサイドエンジニアリング責任者を務めるセビ・プヒョラーは、2024年F1第1戦バーレーンGPでのバルテリ・ボッタスの“52秒”のピットストップは、ホイールナットの問題が原因だったと説明した。ボッタスは30周目に2回目のピットストップを行ったが、左フロントに問題が発生し、長時間の遅れが生じたため、2024年F1シーズン開幕戦でのポイント獲得の望みは絶たれた。
チームメイトの周冠宇が11位でポイントを逃したのに対し、ボッタスはウィリアムズのローガン・サージェントに次ぐ19位でレースを終えた。レース後、セビ・プヒョラーは、ホイールナットの問題が遅れの原因であり、ボッタスのストップタイムは公式に52.4秒と計測されたと明らかにした。「ホイールナットを交換しなければならないという問題が発生した」とプヒョラーは語った。「今、取り組んでいるところだ」ボッタスのスローストップは、第1コーナーでニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)のマシンに接触し、フロントウイングにダメージを負うトラブルから始まった。ボッタスは残りのレースでエンドプレートにダメージを負ったが、ザウバーはスローストップ中もフロントウイングの交換を見送った。ザウバーが長い2回目のピットストップ中にボッタスのフロントウイングを交換する機会を逃した理由を尋ねられたプヒョラーは「エンドプレートにダメージがあったので、パフォーマンスが少し落ちてしまったが、交換せずに続行しても問題なかった。そのままマシンにつけておいた方が良かった」と語った。「スローピットストップ中にすでに十分なことをやっていたので、まずはそこに集中しようと考えた」「パフォーマンスは少し落ちていた。確かに今なら、『OK、ピットストップにもっと時間をかけるとわかっていれば、こうするはずだ』と言えるが、当時はシンプルにしたかった」ホイールナットの問題が明らかになったとき、フロントのジャックマンがマシンを再び持ち上げるのに手間取ったことから、ザウバーはピットストップの手順を見直す必要があるかと尋ねられたプヒョラーは「そうだね。すべてを最適化するために、あらゆる分野で取り組んでいる」と答えた。「周のピットストップを見れば、その面では良かった。もっとうまくやれるピットストップもある」「だが、周のピットストップも考慮すると、我々はライバルたちと争ってポジションをキープすることができた。「そこに問題があるとは思いっていない。すべてを最適化する必要があるだけだ」メルセデス時代にホイールナットの問題で2021年モナコGPのリタイアを余儀なくされたボッタスは、バーレーンはキャリアで2番目に悪いピットストップだったとジョークを飛ばした。「史上2番目に悪いピットストップだった!同じ仕様のホイールナットでないことを祈るよ」とボッタスは語った。「左フロントのホイールナットの問題だったようだ。何かが引っかかったか、ねじが交差したかかだ。調査していくし、今は理解することが重要だ。このようなことはあってはならないことだからね」「タイトなミッドフィールドでは、ピットストップで52秒も無駄にすることはできない」