佐藤琢磨は、インディカー第10戦トロントの予選を8番手で終えた。トロントのコースは、バンピーなだけではなく舗装の素材が1ラップの中で目まぐるしく変わり、サスペンションのセッティングやドライビングに非常に難しいことで有名。マシンを必要以上にスライドさせないでアタックラップを完成させるのは至難の業だが、佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は彼ならではの攻撃的なアタックをトロントのファンに披露し、予選8番手を獲得した。
佐藤琢磨は、予選の第1セグメントでは2グループ目で走り、ここではハードタイヤだけの走行で4番手につけた。その後ソフトタイヤに交換してコースインしたが、1台のマシンでアクシデントが発生。赤旗が振られ、そのまま計測時間は終了となった。第2セグメントに進出した佐藤琢磨は、ソフトタイヤを2セット投入してファイナル進出を狙える絶好の状況を手に入れた。第1セグメントで少しだけ走行したソフトタイヤでアタックし、続いて新品のソフトタイヤに交換してアタック。計測時間終了間際に記録したベストラップは59秒9500というすばらしいものあった。コース幅をフルに使い、壁に軽く接触するほどエキサイティングな走りとなったが、0.0462秒の差でファイナルステージ進出は逃した。それでも佐藤琢磨は、明日のレースにグリッド4列目アウト側という好位置からスタートする。佐藤琢磨 (8番手)「予選のファイナルステージ進出を惜しくも逃しました。500分の1秒という僅差でした。しかし、それもレースです。トロントはとてもバンピーで、その上にドライビングの難しさも備えたコースです。路面もコースの場所によって異なります。路面の凹凸を減らす作業をしたと聞いていますが、それでもまだバンピーです。そして、それがレースをおもしろくさせるのです。Hondaカナダ、そして地元の熱心なファンたちに強く支持されているレースでもあります。彼らが祝うことのできるなにかを明日のレースでプレゼントできるようにがんばります」
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