佐藤琢磨は、インディカー開幕戦セント・ピーターズバーグの決勝レースを13位で終えた。2015年のインディカー・シリーズ開幕戦ファイアストン・グランプリ・オブ・セント・ピーターズバーグが青空の下で開催された。空港の滑走路と市街地道路を組み合わせたユニークなコースに、インディカーシーズンの到来を待ちわびていたたくさんのファンが詰めかけ、フロリダならではの暖かな日差しの下でレース観戦を楽しんだ。
開幕戦にエントリーしてきたインディカーは全部で24台。今年から導入されたエアロキットを身につけてのレースでは、新たな空力パッケージをどれだけ高いレベルに仕上げられるかが勝負のカギを握った。同時に、その空力パーツ群が持てる性能をフルに発揮できるよう、マシンにダメージを与えることなくゴールまで走り続ける必要があった。1.8マイルのコースを110周して争われたレースでは、少なくとも3回のピットストップが必要だった。ドライバーたちが最後のピットストップを行ったのはゴールまで30周ほどのところで、ほぼすべてのドライバーたちが最後の走りのためにソフトタイヤを選んだ。予選5番手で3列目イン側グリッドからスタートした佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、序盤に4位に浮上して表彰台フィニッシュを狙えるポジションを走っていた。ところが、33周目のリスタート直後にターン2で他車と接触、フロントウイングを破損したためにピットでの交換を余儀なくされ、ほぼ最後尾の23番手まで後退。それでもあきらめることなく猛チャージを続け、13位での完走を果たした。次戦、シリーズ第2戦は新規開催のインディ・グランプリ・オブ・ルイジアナ。アメリカ南部のニュー・オリンズ近郊でのレースです。佐藤琢磨(13位)「予選5番手からのスタートだったので、13位という結果は本当に残念です。新しいエアロキットを使ってのレースでマシンをまずまずのレベルに仕上げることはできていたと思いますが、フロントウイングを壊してしまったあとは、もうスペアがなかったために他チームからウイングを借りて走るしかなく、そのウイングが自分たちと異なるセッティングになっていたために空力バランスの崩れたマシンで走り続けることを余儀なくされました。それでも終盤には何台かをコース上でのバトルでパスすることができました。第2戦はニュー・オリンズ。新しいコースでのレースはとても楽しみです。自分たちの力を出しきったレースを戦いたいと思います」