佐藤琢磨は、インディカー最終戦フォンタナの予選を4番手で終えた。今年もシーズンフィナーレの舞台は、カリフォルニア州ロサンゼルスから内陸に50マイルほど入ったフォンタナのオート・クラブ・スピードウェイ。このサーキットはコーナーに最大14度のバンクがつけられた全長2マイルのスーパースピードウェイだ。
まだ夏真っ盛りの南カリフォルニア。今週末のロサンゼルス近郊は気温が高く、午前10時にプラクティスが始まる時点ですでに30℃を越えていた。雲一つない空から太陽が照りつけ、午後2時15分からの予選では気温が36℃にも達した。空気は乾燥しており、まさに肌を焦がすような暑さの中で出場全ドライバーが単独走行による2周連続アタックを行った。佐藤琢磨は、午前中のプラクティスではマシンが不安定な挙動を示していたが、予選に向けてエンジニアとともにセットアップを再検討し、大幅な変更を施す決断を下した。それが見事に的中し、佐藤琢磨は1周目に217.904mphを記録。2周目も216.745mphとスピードダウンを小さく抑えて走り切ることに成功した。2周の平均速度は217.323mphで、佐藤琢磨は予選4番手。フロントローこそ惜しくも逃しましたが、2列目イン側という好位置にグリッドを確保した。佐藤琢磨 (4番手)「予選で4番手になったことを、とても喜んでいます。しかし、正直なところ、本当に難しいアタックでした。先に走ったドライバーたちがコースコンディションに相当、手を焼いていました。フォンタナ恒例の強い風が時折り吹きつけていたのと、今日は気温が本当に高くなっていたからです。タイヤのグリップをいかに管理するかが今日の予選では重要になっていました。私たちは朝のプラクティスで予選用セットアップを試したのですが、マシンがボトミングし、大きくスライドするドライビングの非常に難しい状態になっていました。そこでエンジニアと走行データをもう一度よく見直し、予選には大きくセットアップを変えて臨みました。クルーたちが最高のマシンを作り上げてくれたおかげで、予選ではドライビングが本当にしやすくなっており、自信を持ってアタックができました。計測1周目は限界ギリギリを保っての走りができ、2周目では少しだけマシンが暴れました。それでラップタイムが少し下がりましたが、よいスピードを保ってアタックを終えることができました。グリッド2列目は期待をしていた以上のスターティンググリッドです。今日のファイナルプラクティスで決勝用マシンのセットアップもよいものに仕上げたいと思います」