佐藤琢磨は、インディカー第17戦ヒューストンの決勝レースをリタイアで終えた。ポールポジションの佐藤琢磨は、スタートで順位を守るが、スタートでエンジンストールしたマシンに、後続がクラッシュし、すぐさまフルコースコーションとなった。このアクシデントでまき散らされた、マシンの破片の影響で、佐藤琢磨はタイヤがパンクしてしまい、ピットイン。順位を大きく落とすことになった。
予定外のパンクによるピットインで、12番手まで順位を下げたあと、ピットタイミングのズレを利用するなどして、ばん回していく。粘り強い戦いぶりが実り、レースが終盤を迎えるころには、トップ5フィニッシュを狙えるポジションまで順位を戻したが、74周目、バトル中にターン3のタイヤバリアにヒットしてしまい、無念のリタイアとなった。佐藤琢磨(17位)「スタートは自分としては決してよくなかったのですが、トップを守れるだけの速度は出せました。あと少しの改善が必要です。あのあとにタイヤがパンクしていると判明したのですが、センサーのトラブルもあり得るので、ギリギリまで様子を見ました。ピットに入ってタイヤを交換したあとは、ポジションも下がっていましたし、ペースも上げることができない苦しい戦いになりました。ソフトタイヤでのハンドリングがいまひとつよくなかったですね。2度目のピットストップでハードタイヤに替えてからは、前に追いつく走りができるようになりました。しかし、終盤のリスタートのあと、ターン2でパスを許したときに、ラインを外れて走ったことでタイヤかすを拾ってしまい、次のコーナーでインに並ばれると、アウトに押し出されるようにタイヤバリアにぶつかってしまいました。インを開けてコーナーを回りきるつもりでしたが、いったんアウトに出たら、ラインを戻すことができませんでした。明日のレースの予選は、当日の朝に行われます。今日のレースを戦ったことで、多くのチームがマシンを向上させてくるでしょう。路面のグリップも大幅に高まり、ラップタイムがぐっと縮まる可能性もあります。今日のレースで悪かった点を改善し、路面の変化などにも対応したマシンを作り、予選に臨みたいと思います」