佐藤琢磨は、インディ500の決勝レースをリタイアで終えた。予選12番手だった佐藤琢磨は、気温の高いレースコンディションに照準を合わせたセッティングが、思い通りの性能を発揮せず、スタート直後からハンドリングの悪いマシンに悩まされ、一時は22番手までポジションを落とした。
しかし、ピットストップを重ねる中でセッティングの変更を重ね、130周を走ったところでトップ10入りするところまでばん回。終盤戦でトップ争いにまで食い込んでいくことが期待されたのですが、給油を行うピットに向おうとしたタイミングでフルコースコーションが出され、ガス欠ギリギリに陥ってのピットストップを行わざるを得ず、13番手まで大きく後退。そこから再度のばん回を狙った走りの中で、乱気流によりコントロールを乱し、残り37周でアクシデントによるリタイアとなった。佐藤琢磨 (26位)「大変なレースでした。レース序盤の私たちは、トラフィックでのマシンが非常に乗りづらい状態に陥っていたため、セッティングの大きな変更を行う必要がありました。最初にダウンフォースを増やし、次からはバランスを調整しました。しかし、マシンは一向によくなりませんでした。私はそこで、逆方向のアイディアを試すことをチームに提案し、それをトライしてからはペースを上げることができました。レースはもう終盤に入っていましたが、ついに私たちはスピードを手に入れたのです。チームのクルーたちによるピット作業もすばらしく、ピットでいくつかポジションをかせぐこともできていました。レースの中で、自分たちの競争力が一気にアップしたときもありました。しかし、不運にもフルコースコーションがとても悪いタイミングで出され、順位を大きく落とさねばなりませんでした。中団にポジションを下げて戦う中で、私のマシンはターン4で突然アウト側に流され、壁にヒットしてしまいました。第100回インディ500に出場するチャンスを与えてもらえたことを深く感謝します。本当に特別なレースで、私にとっても特別な体験となりました。いい結果を残せなかったのは本当に残念です」
全文を読む