ホンダF1買収にヴァージンが名乗りをあげたことをチームに近い関係者が認めた。英国の億万長者であるリチャード・ブランソン率いるヴァージングループは、ニック・フライとロス・ブラウンによるマネジメント・バイアウトをなくしかねない第三者として名前が挙げられている。ホンダに近い関係者は匿名で、「彼ら(ヴァージン・グループ)が買収を申し出た」ことを明らかにした。
ヴァージンの広報は「憶測やうわさに名前がいつも上がっている」とし、ホンダF1チームの広報はコメントを拒否している。そして、ヴァージンのホンダF1買収は、2009年のトロ・ロッソのシートを逃した佐藤琢磨にとっても悪いニュースではない。ヴァージンは、以前にもF1に関わっていたことがある。2002年、ヴァージンは、ヴァージン・モバイルのブランドでジョーダンを支援。そして、当時ジョーダンのレースドライバーとして在籍していたのが佐藤琢磨だ。そして、ヴァージンアトランティック航空は佐藤琢磨のパーソナルスポンサーでもある。佐藤琢磨のマネージャーであるアンドリュー・ギルバート-スコットは、琢磨のF1復帰のために「次のチャンスを考えている」と語る。佐藤琢磨に関しては、レッドブルとトロ・ロッソのリザーブドライバーとしての交渉していることが報じられているが、シーズン中のテストが禁止となった2009年は、リザーブドライバーの出番はほぼないため、佐藤琢磨がそのポジションを受け入れるかは定かではない。またリチャード・ブランソンは、ホンダの前身であるB・A・Rチームの共同設立者であるエイドリアン・レイナードの友人であり、ビジネスパートナーでもある。ホンダF1チームはイギリスのレイナードの敷地内にファクトリーを置いている。しかし、エイドリアン・レイナードがヴァージンの入札に関与しているかは明らかになっていない。