FIMスチュワードの決定を不服としていたバレンティーノ・ロッシが、スポーツ仲裁裁判所への告訴を撤回した。スポーツ仲裁裁判所は10日、バレンティーノ・ロッシが10月30日にレースディレクションとFIMスチュワードが下した決定を不服として、ペナルティの取り消し、または軽減を請求した告訴を取り下げたことを発表した。
第17戦マレーシアGP決勝レースで、バレンティーノ・ロッシは7ラップ目の14コーナーでマルク・マルケスの転倒を引き起こす接触により、レースディレクションとFIMスチュワードから、3ポイントのペナルティが科せられたが、その決定を不服とし、国際オリンピック委員会がスポーツ界の枠内で解決を目指すことを目的とした仲裁機関、スポーツ仲裁裁判所に対して、ペナルティの執行停止を要求していた。スポーツ仲裁裁判所は、最終戦バレンシアGPの開催前日となる5日に、ペナルティの執行停止要求を却下。その結果、ペナルティの累積ポイントが4つとなり、スターティンググリッドの最後尾から決勝レースをスタートさせていた。最終戦が終了してから1ヶ月が過ぎ、バレンティーノ・ロッシは、スポーツ仲裁裁判所に対して、告訴を取り下げたことから、これ以上仲裁の手続きが進行されないこととなり、FIMスチュワードの決定が効力を持ち続けることになった。