メルセデスF1の2026年バルセロナ・カタルーニャGPでの戦略判断について、2016年F1ワールドチャンピオンのニコ・ロズベルグが厳しく批判した。ロズベルグは、アンドレア・キミ・アントネッリの方がレースペースで優れていたにもかかわらず、チームがジョージ・ラッセルを優先して対応したことで勝利の可能性を自ら狭めたと指摘している。
アントネッリはラッセルの後方で足止めバルセロナ・カタルーニャGPでは、アントネッリがラッセルに追いつきながらもオーバーテイクできず、長時間にわたってチームメイトの後方を走行する展開となった。アントネッリはレース後、「もしもっと早くラッセルを抜いていたら、違うレースになっていた」と振り返った。一方、チーム代表のトト・ヴォルフは「タイトルを争う2人のドライバーがいる状況で戦略的な判断を下すのは簡単ではない」と説明し、チームとして難しい選択だったことを認めている。ロズベルグ「チームの勝利を優先すべきだった」しかしロズベルグは、メルセデスの判断は慎重すぎたと考えている。ドイツメディア『Motorsport Aktuell』に対し、ロズベルグは次のように語った。「メルセデスはジョージのことを考えすぎたし、守りすぎた」「チームが勝利を失うリスクを抱えた時点で、個人ではなくチームの成功を優先すべきだ。そしてメルセデスはもっと早くそうするべきだった」ロズベルグは、アントネッリの方が明らかに速かったと評価し、レース中の序列を早い段階で見直すべきだったとの見解を示した。予選では互角でも決勝では差があると分析ロズベルグは今季の両ドライバーの特徴についても言及した。「アントネッリは今回もレースでラッセルより速かった」「予選ではラッセルはトップ勢と戦える。しかし決勝では何かが足りない」2026年シーズン序盤はラッセルがチームのエースとしてスタートしたが、モナコGPで初優勝を飾ったアントネッリはその後も高い競争力を維持している。バルセロナでもレースペースの優位性を示したことで、メルセデス内部の力関係やチームオーダーのあり方を巡る議論は今後さらに活発になりそうだ。勝利を優先するのか平等を維持するのか今回のロズベルグの指摘は、単なるレース戦略への批判にとどまらない。メルセデスは現在、ジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリという2人の優勝候補を抱えている。チーム内の公平性を維持することは重要だが、その結果として勝利を逃せば本末転倒となる。特にアントネッリがモナコGP以降、決勝で安定してラッセルを上回るパフォーマンスを見せている現状を考えれば、今後は状況に応じてより柔軟な判断が求められるだろう。バルセロナでの戦略判断は、メルセデスがドライバー間のバランスとチーム全体の利益をどう両立させるのかという課題を改めて浮き彫りにした。