ダニエル・リカルドが、自身のF1キャリアの終焉について語った。2024年シンガポールGPを最後に、正式な発表もないままグリッドを去った形となったが、その経緯と心境を明かしている。リカルドは、F1で走っていた最後の2年間で2度の解雇を経験した現実に触れつつ、それでもレッドブルに対して感謝していると語った。自ら引退を決断することの難しさと、外部からの決断がもたらした影響が、その背景として浮かび上がる。
わだかまりなき引退ダニエル・リカルドは、自身の衝撃的なF1引退について再び語った。この別れは極めて異例の形で訪れ、特別なセレモニーもなく、2024年シンガポールGPがキャリア最後のレースであるという正式な発表もなかった。このオーストラリア人ドライバーは、勝利数に関係なくパドックに確かな足跡を残した存在であるが、その退場に対して恨みは抱いていない。それどころか、即時解雇という形でレッドブルを去ったことに感謝していると振り返った。この解雇は過去2シーズンで2度目であり、2022年末には契約を1年残しながらマクラーレンのシートをオスカー・ピアストリに譲っている。リカルド本人の証言36歳のリカルドは、フォードCEOジム・ファーリーのポッドキャスト「Drive」に出演し、当時の心境を語った。「結局のところ、僕は解雇された。それがその時の現実だった(2024年シンガポールGP後)。そして振り返ってみると、F1で走っていた最後の2年間で2度解雇されたことになる」「それは僕を消耗させた。すべてを注ぎ込んでいたし、本当に疲れ切っていた。でも今になって思えば、レッドブルが僕の代わりに決断してくれたことに感謝している」「もしあれがなければ、自分から『もう終わりだ』と言うのはとても難しかったと思う。でもあの時、自分の中で区切りがついた。なぜなら、自分が本来のレベルでパフォーマンスするのが難しくなっていると分かっていたからだ」「何かを失ってしまった。それを認めることも大事だと思う」「周りには『まだやれる』『君は素晴らしい』と言ってくれる人がいる。でもどれだけ彼らを愛していても、最終的には自分自身で決断しなければならないし、自分に正直である必要がある」「もし昨シーズンの終わりまで走っていたとしても、同じような葛藤を抱えていたと思う。なぜなら、状況がどんどん厳しくなっていると感じていたし、自分が誇れる結果を出すためには、さらに深く掘り下げる必要があったからだ」「みんなが自分を気にかけてくれていると信じたい。でも彼らは自分ではないし、自分の置かれている状況を本当に理解することはできない」「昨年引退してからは、自分のキャリアについてじっくり考える時間を持つことができた」現在、ダニエル・リカルドはフォードのブランドアンバサダーを務めている。