ダニエル・リカルドは、マクラーレンF1での過去の経験がどのようにして中国GPに向けてシャシー変更をRB F1チームに要請するきっかけとなったかを明かした。リカルドはレッドブルの姉妹チームから今シーズンに参戦し、2018年に自身が空席にしたレッドブル・レーシングのシートに復帰するための十分な印象を与えようとしていた。
しかし、今季は4戦すべてでチームメイトの角田裕毅の後塵を拝しており、オーストラリアGPではQ1敗退を喫したことでシャシー交換の話が持ち上がった。RBレーシングディレクターのアラン・パーメインは先週末、偶然の産物としてシャシーが製作されていることを明かしたが、リカルドが使用するために上海に空輸される予定だ。パーメインは、リカルドが2024年に使用しているマシンに欠陥はないと断言。8度のF1ウイナーであるリカルドは、鈴鹿で角田から0.055秒差をつけて予選を終えた。角田との差が縮まったことで、以前から抱いていた疑念が払拭されたかと尋ねられたリカルドは「まだ気になっているよ。確かに。だって、少なくとも...安心できることだからだ」と答えた。リカルドは2021年、モンツァでの勝利から一転、ソチではポールシッターでチームメイトのランド・ノリスに2秒遅れをとったマクラーレンでの経験を思い出している。「過去の経験から言えば、正直に言うと、僕がモンツァで優勝したとき(2021年)、彼らはそのシャシーをリタイアさせたがっていたんだ。だから、ロシアには別のシャシーを用意した」「ロシアではどこにもいなかった。覚えている。だからそのあと、『みんな、このシャシーはいらないからもう1台を返してくれ』と言ったんだ。そして次のオースティンのレースで、またシャシーに戻り、再び調子を取り戻した」「だから、何らかの理由でシャシーがうまくいかないことに対して懐疑的だったこともある。だから、確かめたかっただけなんだ」チームがこのような作戦を実施することで、不振ドライバーの不安を解消しようとした例は過去にも複数ある。そのひとつが2020年、フェラーリとの契約最終シーズンを戦っていたセバスチャン・ベッテルがシャルル・ルクレールとのマッチングに苦しみ、シャシーを交換したときのことだ。フェラーリは前のシャシーにダメージはないとベッテルを安心させたが、ベッテルは調子を上げることができず、チームメイトに65ポイントもの大差をつけられた。リカルドは日本GPのオープニングラップのターン3でアレックス・アルボンのウィリアムズとクラッシュして両車がリタイアとなったため、日本での有望な1周のパフォーマンスを活かすことができなかった。元マクラーレンドライバーはまだポイントを獲得できていないが、角田裕毅は再びQ3進出を決めて1ポイントを獲得し、RBの6位の座を確固たるものにした。
全文を読む