2026年F1バーレーンテスト第2週2日目の午前セッションは、新世代マシンの「実像」が徐々に浮かび上がる内容となった。ランド・ノリスが1分33秒453でトップタイムを記録した一方、各チームは単なるタイムアタック以上に、スタート手順の検証、アクティブエアロの作動確認、タイヤ幅縮小に伴うセットアップ探索など、開幕戦を見据えた実戦的なプログラムを消化した。
セッション終盤には新スタート手順と追加フォーメーションラップのテストが行われ、フェラーリは“反転する”リアウイングという独自解釈のアクティブエアロを投入。レッドブルは大規模アップデートを持ち込み、マシン理解を優先した走行を重ねた。高温コンディションの中、冷却性能やタイヤ劣化、エネルギーマネジメントの確認も進み、周回数を稼いだチームとトラブルに足を取られた陣営との差が、データ量という形で明確に表れた午前セッションとなった。■ ノリス最速 1分33秒453で午前トップ2日目午前セッションはランド・ノリスが1分33秒453を記録し首位。マックス・フェルスタッペンが約0.1秒差、ジョージ・ラッセルが3番手で続いた。ノリスはC4でアタック後、C2に履き替えてロングランも実施。57周とレース距離を消化しており、単なる一発タイムではなく、プログラム全体の安定感も示した。タイム自体はテスト特有の不確定要素(燃料搭載量・モード・走行目的)を含むが、マクラーレンは周回数・信頼性ともに順調な流れを維持している。■ 新スタート手順と追加フォーメーションラップセッション終盤にはレースコントロール主導のスタート関連テストが実施された。青色LEDによる5秒間の事前警告後に通常の赤5灯が点灯する新方式の確認に加え、追加フォーメーションラップも実施。ターボ立ち上がり時間を考慮した手順の有効性、アイドリング時の車両安定性、グリッド整列後のエンジン挙動などを確認する狙いがある。ハミルトン、ノリス、ラッセル、ベアマンが実地テストに参加し、実戦さながらのスタンディングスタートも試された。■ フェラーリ“反転リアウイング”を試験フェラーリはアクティブエアロ作動時に上段エレメントが“反転する”ように見えるリアウイングを短時間投入。従来のフラップ開放型とは異なるアプローチで、直線時のドラッグ低減とコーナー進入時のダウンフォース復元の最適化を探る試みとみられる。また、排気周辺のウイングレット追加も確認され、リア安定性と荷重回復を狙った設計思想がうかがえる。導入直後に小トラブルが発生し、ハミルトンの走行は一時中断したが、データ収集自体は継続された。An eye-catching piece of engineering from Ferrari! Early on Thursday morning, their rear wing could be seen rotating from an upside-down position on the straight, in a more dramatic fashion than any other active aero design we've seen so far... #F1 #F1Testing pic.twitter.com/eEBmD0JsOk— Formula 1 (@F1) February 19, 2026 ■ レッドブル大規模アップデート投入レッドブルはRB22に大幅な空力パッケージを導入。新サイドポッド、新アンダーカット形状、新エンジンカバー、新フロアなど変更点は広範囲に及ぶ。初週のデータを踏まえた進化型というより、実質的な“別仕様”に近い改修で、今季の開発スピードを象徴する動きだ。フェルスタッペンはフロービズ塗布状態で周回を重ね、空力相関データ収集を優先。単純なタイム比較よりも、パッケージ理解が主目的とみられる。■ アストンマーティン 周回回復も課題残す2日目午前初日に走行不足に苦しんだアストンマーティンは、2日目午前にフェルナンド・アロンソが40周超を記録し、前日からマイレージを大きく回復させた。2026年型マシンはダウンフォース低減とドラッグ削減が同時に進む新コンセプトとなり、チーム側は「より俊敏」とその特性を説明。アロンソは周回を重ねながら車両バランスとエネルギーマネジメントの適応を進めた。一方で細かな信頼性課題は依然として解消途上にあり、高温コンディション下での冷却確認も重要テーマとなっている。走行距離は改善したが、開幕へ向けては安定性とパフォーマンス両面の底上げが求められるセッションとなった。■ タイヤ幅縮小とセットアップの再定義2026年型ピレリは前25mm、後30mm幅が縮小。これにより接地特性と空力相関が変化し、従来の“低車高前提”セッティングからの再構築が求められている。レーキ(前後車高差)をやや高めに設定する例も見られ、フロア後端を持ち上げたセットアップ検証が進行中。テストではアグレッシブなロングランに加え、各チームがセンサー付きエアロレーキを装着し、気流データ取得を重点的に行っている。■ 高温コンディションでの冷却・劣化評価セッション開始時の路面温度30度から43度へ上昇。夕方18時スタートの本番とは条件が異なるが、冷却パッケージ確認やタイヤ劣化傾向把握には最適な環境となった。特に新パワーユニットは電力比率が50%に拡大しており、バッテリー管理・リチャージ戦略・熱対策の精度が成績を左右する。各チームは燃料負荷を変えながら長短距離を繰り返し、デグラデーションとエネルギーマネジメントの最適解を探っている。■ 周回数明暗 キャデラックとフェラーリに課題キャデラックはセンサー関連の影響で走行が限定的。ボッタスはインストレーションラップ後に長時間ピット滞在を余儀なくされた。一方フェラーリも新型リアウイング試験後に小規模トラブルが発生し、ハミルトンは午前中の走行が極端に少なかった。対照的にラッセル、ノリス、アルボンらはレース距離前後を消化し、データ蓄積で優位に立っている。2026年第2回F1バーレーンテスト 2日目午前 結果・タイムシート順位NoドライバーチームタイムGAPLAP11ランド・ノリスマクラーレン1分33秒453 7226マックス・フェルスタッペンレッドブル1分33秒5840.13156363ジョージ・ラッセルメルセデス1分34秒1110.65877423アレクサンダー・アルボンウィリアムズ1分34秒1301.67771598ガブリエル・ボルトレトアウディ1分34秒2631.,81029687オリバー・ベアマンハース1分34秒2791.82669743フランコ・コラピントアルピーヌ1分34秒5062.05354830リアム・ローソンレーシングブルズ1分36秒9593.50627914フェルナンド・アロンソアストンマーティン1分37秒4724.019401044ルイス・ハミルトンフェラーリ1分39秒6706.21731177バルテリ・ボッタスキャデラック1分40秒1936.74058
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