2026年F1プレシーズンテスト第2回目がバーレーンで開幕し、初日は午前・午後の2セッションで合計8時間の走行が行われた。午後にタイムを伸ばしたジョージ・ラッセルが総合最速を記録し、オスカー・ピアストリ、午前最速のシャルル・ルクレールが続く形で、上位勢の拮抗した構図が浮かび上がった。一方で、キャデラックやレッドブル、アストンマーティンなどが小規模なトラブルで走行時間を失う場面もあり、信頼性と周回数確保の重要性が改めて際立った。
レースコントロールによる新スタート手順の確認も実施され、開幕戦オーストラリアGPへ向けた最終チェックが本格化している。■ ラッセルが初日最速 ピアストリとルクレールが続く第2回プレシーズンテスト初日の総合最速はジョージ・ラッセル。午後セッションでタイムを伸ばし、オスカー・ピアストリを0.010秒差で抑えてトップに立った。午前最速のシャルル・ルクレールは3番手に入り、上位はメルセデス、マクラーレン、フェラーリが占める形となった。ランド・ノリスが4番手、アイザック・ハジャーが5番手で続き、初日から上位勢の顔ぶれは揃った一方、タイム差の小ささも相まって優劣の断定は難しい一日だった。周回数も上位3人がほぼ同程度を刻み、ロングランと性能確認を同時並行で進めた印象が強い。■ 午前はルクレールが主導 フェラーリは周回数も確保午前セッションはルクレールが1分33秒739で最速。前週の最速と比較しても僅差のタイムで、燃料量やエンジンモードが不明なテスト特有の条件を踏まえても、滑り出しは安定していた。ルクレールは70周まで周回数を伸ばし、走行プログラムを大きく止めるような場面は見られなかった。フェラーリはリア周辺にフロー・ビズを広範囲に施し、空力の流れとパーツ変更の相関を確認する段階に入っていることがうかがえた。午後はルイス・ハミルトンが担当し、走行中のピットインを繰り返してラップタイムを意図的に刻まない場面も挟みながら、終盤に向けて代表的なコンディションでの周回を狙っていた。■ レースコントロールが赤旗・VSC・スタート手順をまとめて検証初日の終盤はチームの走行だけでなく、レースコントロール側の手順確認が目立った。VSCの投入や赤旗提示を挟み、さらにフォーメーションラップを複数回行う流れで、2026年仕様に合わせた運用テストが実施された。特にスタート手順は、グリッド上で停止後に「追加フォーメーションラップ」を行うプロセスが組み込まれ、点灯前の表示手順も従来と異なる形で試されている。実戦前に、各車が整列・発進・再整列を安全に反復できるかを確認する狙いがはっきりしており、最終盤にはスタンディングスタートも実施。テストであることを優先し、無理に競り合わず全車が慎重に発進した。■ 小さなトラブルが各所で発生 走行計画に影響一日を通して周回数は多かったが、複数チームで“軽微だが走行時間を奪う”タイプの問題が散発した。キャデラックは午前にセンサー問題を抱え、走行開始が遅れて大きく出遅れた。レッドブルも午前に水漏れ、あるいは冷却関連と見られる問題で走行が止まり、ハジャーは当初の周回数が伸びない時間帯が長かった。アストンマーティンも午前にパワーユニット問題でフェルナンド・アロンソが周回数を稼げず、さらに午後はストロールのオフによるチェックも必要になった。フェラーリも午後に「小さな問題」で一時作業時間を要し、最終盤の代表的条件での走行を確保できるかが焦点になっていた。■ ストロールがターン11でスピン 砂利に乗り上げ赤旗午後セッション序盤、路面温度が下がり始めたタイミングでストロールがターン11でリアを失い、グラベルに進入してストップした。リプレイではストレートエンドでワイドラインを選んだ後、減速からコーナー進入にかけて挙動が乱れ、スライドしながら広いランオフを横切って砂利に入った形だ。深く刺さったわけではないが、あと一歩で脱出できない位置で車が“スタック”し、赤旗での回収作業となった。本人はコース外へ戻った後、車両はトラクターで搬送され、セッションは回収完了後に再開。テスト初日としては避けたいロスだったが、損傷が大きくなかった点は不幸中の幸いと言える。■ アクティブエアロ関連の走行が増加 フロー・ビズと併用2026年の重要要素であるアクティブエアロは、初日から各車のデータ収集対象になっていた。リアウイングは従来のDRSではなく、形状変化で空気抵抗を減らす設計が中心となり、各チームは作動時の姿勢変化やストレートでの挙動を細かく確認している。レッドブルはリアウイングにフロー・ビズを施して走り、ウイング面の流れと作動の相関を確認する狙いが読み取れた。フェラーリもリア周辺に広く塗布しており、同じ“空力の見える化”でも、注目領域がチームごとに異なるのが興味深い。ストレートでの追い抜き補助としてはオーバーテイクモードも存在するため、アクティブエアロ単体ではなく、エネルギー運用や追走距離条件と合わせた評価が必要になる。■ ピレリは全5コンパウンド解禁 C4・C5の使い方も差第2回テストではC1~C5の全ドライコンパウンドが使用可能になり、初日から選択の幅が広がった。各車はC2・C3を中心に周回を重ねつつ、ソフト寄りのC4を投入する場面も見られた。なかでも注目は、最柔らかいC5を持ち込むチームが限られている点で、週後半に向けて“短時間の低燃料ラン”を見据えるチームと、まずは走行距離とデータ取得を優先するチームで考え方が分かれている。初日は路面温度が高い時間帯が長く、代表的条件は日没後に訪れるため、タイム狙いは後半に寄る流れになりやすい。したがって、この日のタイムボード以上に、どの時間帯にどのタイヤで何を確認したかが重要になる。■ 周回数は上位勢が安定 一方で後れたチームは巻き返しが課題初日を通じて走行距離をしっかり稼いだのはフェラーリやマクラーレンなどで、周回数の多さがそのままプログラム遂行度の高さを示す一日になった。一方、キャデラックは午前の出遅れが響き、午後担当のバルテリ・ボッタスも含めて取り戻しに追われる形となった。レッドブルはハジャーが終日担当する体制だったが、午前の停止で流れが途切れ、想定より周回数が伸びない時間帯が発生。アストンマーティンも午前のPU問題と午後のストロールのオフでロスが重なり、まずは“走れる状態”を継続させることが最優先のテーマとして浮かび上がった。テストは残り2日で、失った周回数をどこまで回収できるかが各陣営の焦点になる。2026年第2回F1バーレーンテスト 1日目 結果・タイムシート順位NoドライバーチームタイムGAPLAP163ジョ...
全文を読む