2025年F1ハンガリーGPは、夏休み前最後の一戦としてハンガロリンクで開催され、タイトルを争うランド・ノリスとオスカー・ピアストリが再び激突した。グリッド全体では他にも多くのトップレベルのパフォーマンスが見られたが、今大会のパワーランキングはどのような結果になったのか。最新のスコアとシーズン通算ランキングを以下でチェックしよう。
F1パワーランキングは、F1.comの5人の審査員がグランプリ終了後に各ドライバーを評価し、週末を通してのパフォーマンスに応じて10点満点で採点。専門家のスコアを平均してレーススコアを作成し、そのスコアは総合パワーランキングのリーダーボードでシーズンを通して集計される。ボルトレトはF1キャリア最高位となる6位を獲得し、ファン投票によるドライバー・オブ・ザ・デイにも選出された。ルーキーのボルトレトは、この結果に大喜びだった。師匠であるアロンソや4度のワールドチャンピオンであるフェルスタッペンとバトルを繰り広げ、予選では後者を上回った。ここ4戦で3度目の入賞となり、キック・ザウバーも6戦連続でポイント獲得。審査員たちもその走りに大きな印象を受けた。アロンソは44歳にして、983年にF1初優勝を飾ったハンガロリンクで健在ぶりを示した。腰の不調でフリー走行1回目を欠場したものの、その後はアストンマーティンのマシンに乗り込み、予選では見事5番手を獲得。決勝では一時ノリスをかわして首位に立った後、ワンストップ戦略で走り切り、今季最高位となる5位を手にした。ノリスは今季6勝目を挙げ、ポイント差を9に縮めて夏休みに突入した。予選3番手からのスタートで出遅れ、ワンストップ戦略を余儀なくされたが、5位から追い上げて首位に立ち、終盤は摩耗したタイヤとピアストリからの猛追を耐えきって貴重な勝利を手にした。ローソンは地味ながらも再びポイントを獲得し、安定感を見せた。ベルギーGPに続き静かに仕事をこなし、8位入賞。ここ7戦で4度目のポイント獲得となった。予選ではチームメイトのハジャーを上回る9番手からスタートし、ワンストップ戦略で最終盤にフェルスタッペンを逆転した。ピアストリは2位でゴールし、選手権首位をわずかに維持した。レクレールへのアンダーカット狙いで早めのピットストップを行ったが失敗し、2ストップ戦略に縛られる展開に。それでも2度目のピットストップ後は猛追を見せ、レクレールをかわし、残り12秒あったノリスとの差を急速に縮めた。最終盤にはターン1でオーバーテイクを試みたが成功せず、2位でフィニッシュ。夏休み前の時点で僅差の首位を守った。レクレールは驚きのポールポジションを獲得した。支配的なマクラーレン勢を打ち破る圧巻の一周を披露。決勝でもスタートから首位を守り続けたが、終盤にシャシーの不調が疑われるペース低下に見舞われ、ピアストリとラッセルに抜かれた。さらにラッセルとのバトル中にブレーキング時の進路変更で5秒ペナルティも受けた。ラッセルは冷静かつ攻撃的な走りで表彰台を獲得した。スタートでノリスをかわし、序盤は首位争いに絡む走りを披露。その後は2ストップ戦略で4位を走行していたが、レクレールのトラブルを突いてターン1で鋭く仕掛け、今季6度目の表彰台を獲得した。ストロールは今季最高のチーム成績に貢献した。予選ではチームメイトのアロンソと並び3列目を確保し、ポールまで0.2秒差の好走。決勝ではスタートでボルトレトに抜かれ、そのまま順位を戻せず8位でフィニッシュしたが、アストンマーティンにとって今季最高のチーム結果に貢献した。ハジャーはポイント圏目前でレースを終えた。予選ではQ3進出を果たしたが、チームメイトのローソンには及ばず。決勝では終盤アントネッリを抜けず、惜しくもポイント圏外でフィニッシュ。これで5戦連続で日曜のポイント獲得を逃したが、審査員からは一定の評価を受けた。フェルスタッペンは今季最悪の予選順位に終わった。2026年もレッドブル残留を発表した週末だったが、全体的にグリップ不足に苦しみ、予選7番手。決勝は2ストップ戦略で9位に終わった。結果こそ振るわなかったが、常に可能な限りの結果を引き出そうとする姿勢は変わらなかった。惜しくもランク外ハースのベアマンとウィリアムズのアルボン、サインツがトップ10入りを逃した。ベアマンはQ3進出目前だったがマシントラブルでリタイア。アルボンはQ1敗退で15位、サインツは14位と、ウィリアムズにとって厳しい週末となった。
全文を読む