2025年F1第6戦マイアミGPの決勝レースが開催され、マクラーレンのオスカー・ピアストリが今季4勝目を挙げ、ドライバーズ選手権でのリードをさらに広げた。チームメイトのランド・ノリスが2位に入り、マクラーレンは完璧な1-2フィニッシュを達成した。角田裕毅は10位で2戦ぶりの入賞。レースはポールポジションからスタートしたレッドブルのマックス・フェルスタッペンが序盤をリード。しかし、ランド・ノリスとのバトルの中でノリスがコース外へ飛び出し、ポジションを落とす隙を突いて、キミ・アントネッリ(メルセデス)とピアストリ...
その後、ピアストリはアントネッリをオーバーテイクし、フェルスタッペンにもプレッシャーをかけ続けた末に首位の座を奪取。回復してきたノリスも続いてフェルスタッペンを交わし、マクラーレン勢は一気にトップ2体制を築いた。レース中盤以降も“パパイヤカラー”の2台は他車を圧倒し、57周のレースを通じて独自のペースで先頭を走行。最終的にピアストリがノリスに4.63秒差をつけてチェッカーフラッグを受けた。メルセデスのジョージ・ラッセルが3位表彰台を獲得したが、その差は首位ピアストリから実に37秒と、マクラーレンの支配的なパフォーマンスが際立つ結果となった。一方、フェルスタッペンは4位に終わり、マイアミのポールシッターが未だ勝利を挙げられないというジンクスを継続することとなった。ウィリアムズのアレックス・アルボンが見事5位に入り、6位にはメルセデスのルーキー、キミ・アントネッリが続いた。フェラーリ勢は終盤にチームオーダーを巡る論争を抱えながらも、シャルル・ルクレールが7位、ルイス・ハミルトンが8位でフィニッシュ。途中、ハミルトンが前に出たが、最終的にはポジションが元に戻された。その後方では、ハミルトンとウィリアムズのカルロス・サインツが激しいバトルを展開。サインツは9位でレースを終えたが、接触に関する調査がレース後に行われる予定となっている。10位にはレッドブルの角田裕毅が入り、貴重な1ポイントを獲得した。11位にはアイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)が続き、ハースのエステバン・オコン(12位)、アルピーヌのピエール・ガスリー(13位)がこれに続いた。なお、サインツとガスリーは黄旗区間での走行に関する調査対象となっている。キック・ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグは14位、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソとランス・ストロールは15位と16位で完走を果たした。リタイアは計4台。レーシング・ブルズのリアム・ローソンはピットに戻ってレースを終え、ガブリエル・ボルトレト(キック・ザウバー)とオリバー・ベアマン(同)はマシントラブルによりコース上でストップし、バーチャルセーフティカーが導入された。アルピーヌのジャック・ドゥーハンは、1周目にローソンとの接触でマシンにダメージを負い、レースを続けることができなかった。チャンピオンシップリーダーのピアストリはマイアミ・インターナショナル・オートドロームで圧倒的な成績を収めた。レース展開土曜のスプリント前と同様、日曜の決勝数時間前にもサーキットを叩くような大雨が降ったが、スタート時刻が近づくにつれて雨は止み、路面は急速に乾いていった。それでも、全57周の戦いを見据えて各チームはレーダーを注視し続けていた。スターティンググリッドには1つ変更が加えられた。予選18番手だったアルピーヌのピエール・ガスリーは、パルクフェルメ下でサスペンション設定を変更したため、ピットレーンからのスタートとなった。レース前には、全20人のF1ドライバーがレゴの実物大「ビッグビルドカー」に乗り込むユニークなドライバーズパレードが実施され、ファンを喜ばせた。しかし、やがて全員の意識はスタートに向けて集中していく。マシンがグリッドに並び、予想されていたワンストップ走行に先立ち、グリッド上でタイヤブランケットが取り外されると、多くのドライバーがミディアムコンパウンドを選択していたことが明らかに。一方で、ラッセル、ローソン、ヒュルケンベルグ、アロンソ、ベアマン、ガスリーの6人はハードタイヤを選んでいた。マイアミGPがスタートすると、フェルスタッペンがポールポジションからリードした。フォーメーションラップを終え、5つの赤ランプが消灯。マイアミGPの決勝がスタートすると、ポールポジションのフェルスタッペンはまずまずの発進を見せたが、ターン1で軽くロックアップ。これにより、ランド・ノリスが並びかけた。だが、二人は接触。ノリスはターン2の内側縁石を跨ぐようにコースオフし、ポジションを落として6位に。これにより、キミ・アントネッリとオスカー・ピアストリが2位と3位に浮上。ノリスは「押し出された」と無線で訴えた。後方では、ジャック・ドゥーハンがレーシング・ブルズのローソンと接触してパンク。ダメージが大きく、マシンはピットへ戻れずコース上で停止。これによりバーチャル・セーフティカー(VSC)が導入された。ローソンはレースを続行したが、順位は最下位へ。4周目にVSCが解除されると、ピアストリが素早くアントネッリを抜いて2位に浮上。ノリスもアルボンを抜いて5位へ復帰し、マクラーレン勢が再び前方に迫る。ハミルトンもハジャーを交わして11位に、サインツはチームメイトのアルボンを抜いて6位に躍進した。一方、アロンソには「20周後に強い雨の可能性がある」との無線が入る。レースコントロールは、1周目のフェルスタッペンとノリスの接触、ならびにドゥーハンとローソンの接触についていずれも「審議なし」と判断した。8周目時点でのトップ10は、フェルスタッペン、ピアストリ、アントネッリ、ノリス、ラッセル、サインツ、アルボン、ルクレール、角田裕毅、オコン。まもなくノリスがアントネッリをオーバーテイクして3位に浮上した。同じ周、アロンソが土曜のスプリントでクラッシュしたコーナーで再びスピンするも、今回はウォールとの接触は免れた。先頭ではピアストリがフェルスタッペンに迫り、11周目には2度仕掛けたが抜ききれず。フェルスタッペンのレースエンジニア、ジャンピエロ・ランビアーゼは「インを守れ」「楽には抜かせるな」と指示。一方、フェルスタッペンは「すごく滑る」と無線で訴え、グリップ不足を感じていた。14周目、ついにピアストリが勝負をかける。最初の仕掛けで外に押し出されたが、その後フェルスタッペンがブレーキングでミスし、ワイドに膨らんだ隙を突いてカットバック。ピアストリがトップに躍り出た。その翌周、ノリスもフェルスタッペンを追撃。ターン1の外側からのオーバーテイクは失敗し、チームからは「ピアストリの抜き方を参考に」と無線指示が入る。18周目には、...
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