2020年のF1世界選手権 第2戦 F1シュタイアーマルクGPのフリー走行1回目が7月10日(金)にオーストリアのレッドブル・リンクで行われ、セルジオ・ペレス(レーシング・ポイントF1)がトップタイムを記録した。開幕戦オーストリアGPとの連戦となる第2戦はレッドブル・リンクの所在地の州の名前を取って『F1シュタイアーマルクGP』という名称が与えられた。シーズン中に同じサーキットでの連戦はF1史上初となる。
オーストリアにはレッドブルの本社があり、レッドブルとトロロッソの両チームにとってはホームグランプリとなり、特別なレース週末になる。レッドブル・リンクは全長の短いサーキットだが、高速コーナーにロングストレートが組み合わされ、パワーユニットへの負荷が高いコースとなる。ピレリは、F1シュタイアーマルクGP用に開幕戦と同じC2(ハード/ホワイト)、C3(ミディアム/イエロー)、C4(ソフト/レッド)というコンパウンドを選択。レースではC2とC3のいずれか1セットを使用されなければならない。また、C4は予選Q3で使用しなければならない。今年は新型コロナウイルスの影響でドライバーのタイヤ選択制が廃止となり、2組のタイヤのハード、3組のミディアム、8組のソフトが配分される。金曜日のシュピールベルクは好天に恵まれ、気温25.6度、路面温度42.1度のドライコンディションで90分のFP1セッションはスタート。エステバン・オコン(ルノーF1)を先頭に各車がコースインしていった。今回のFP1では、ウィリアムズF1がジョージ・ラッセルに代えてジャック・エイトケン、アルファロメオF1がアントニオ・ジョビナッツィに代えてロバート・クビサとリザーブドライバーを起用している。先週末の開幕戦では予選でメルセデスF1がレッドブル・ホンダF1に0.5秒差をつける圧倒的な速さをみせた。レッドブル・ホンダF1はセットアップの失敗を理由に挙げており、高速コーナーでのバランスに苦戦を強いられていた。開幕戦のデータを元にどれだけ修正しているかに注目が集まる。また、レースで9台がリタイアするというサバイバルレースとなった。ホンダF1はPUの電気系の問題、メルセデスもギアボックスに問題を抱えており、各チームがどこまでトラブルを解決できているかも重要となる。だが、30分に差し掛かろうとしたところで、ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)がコース脇にマシンを止め、バーチャル・セフティカーが導入される。開幕戦をエンジントラブルによるリタイアで終えたラティフィは今大会にむけてメルセデスのパワーユニットコンポーネントを交換している。セッションが折り返し地点に入った45分でタイムシートのトップに立ったのはレッドブル・ホンダF1のマックス・フェルスタッペン(1分05秒760)。2番手にはシャルル・ルクレール(+0.078)、3番手にはセルジオ・ペレス(+0.325)が続く。ケビン・マグヌッセン(ハースF1)はバッテリーの問題によってまだタイムを記録できていない。開幕戦F1オーストリアGPでは全てのフリー走行でメルセデスがトップタイムを記録したが、第2戦 F1シュタイアーマルクGP フリー走行1回目のトップタイムを記録したのはレーシング・ポイントF1チームのセルジオ・ペレス。ソフトタイヤで1分04秒867をマーク。チームメイトのランス・ストロールも5番手タイムを記録するなど、前週からの好調さを維持している。2番手には0.092秒差でレッドブル・ホンダF1のマックス・フェルスタッペンがソフトタイヤで続く(1分04秒963)。チームメイトのアレクサンダー・アルボンは5番手。先週は高速コーナーでリアの不安定さが目立ったが、きっちり修正してきているのが見て取れた。3番手のバルテリ・ボッタス、4番手のルイス・ハミルトンのメルセデスF1の2台はミディアムタイヤでタイムを記録した。アルファタウリ・ホンダF1勢も好調な週末のスタートを切った。ピエール・ガスリーは7番手のランド・ノリス(マクラーレン)から0.096秒差の8番手、ダニール・クビアトも11番手につけた。2020年 第2戦 F1シュタイアーマルクGP フリー走行1回目 結果 順位NoドライバーチームベストタイムGAP周回 111セルジオ・ペレスレーシングポイント1分04秒867 32 233マックス・フェルスタッペンレッドブル・ホンダ1分04秒9630.09631 377バルテリ・ボッタスメルセデス1分05秒0890.22231 444ルイス・ハミルトンメルセデス1分05秒1200.25329 518ランス・ストロールレーシングポイント1分05秒3960.52936 623アレクサンダー・アルボンレッドブル・ホンダ1分05秒4830.61628 755カルロス・サインツマクラーレン1分05秒6020.73540 810ピエール・ガスリーアルファタウリ・ホンダ1分05秒6980.83127 93ダニエル・リカルドルノー1分05秒7690.90231 105セバスチャン・ベッテルフェラーリ1分05秒7700.90325 1126ダニール・クビアトアルファタウリ・ホンダ1分05秒8150.94828 1216シャルル・ルクレールフェラーリ1分05秒8370.97028 1331エステバン・オコンルノー1分05秒8741.00735 144ランド・ノリスマクラーレン1分05秒9081.04125 157キミ・ライコネンアルファロメオ1分06秒4411.57423 168ロマン・グロージャンハース1分06秒4461.57931 1740ジャック・エイトケンウィリアムズ1分06秒7681.90135 1888ロバート・クビサアルファロメオ1分06秒7971.93031 1988ニコラス・ラティフィウィリアムズ1分09秒5984.7316 2020ケビン・マグヌッセンハース  3
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