2019年のF1世界選手権 第15戦 シンガポールGPの決勝レースが9月22日(日)にマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットで行われ、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が今シーズン初優勝。シャルル・ルクレールも2位に続き、フェラーリが1-2フィニッシュを達成した。最終フライアウェイレースの初戦となるF1シンガポールGP。シンガポール市街中心部に公道を使って設置されたコースは、グリップが低くタイトなコースで、ナイトレースとして行われる独特のグランプリ。
タイトな低速コーナーが多い市街地コースのマリーナ・ベイ・サーキットは、エンジン面で劣るチームがチャンスと捉えており、例年、ハイダウンフォース仕様のパッケージを持ち込む。また、多くのドライバーが“照明映え”する煌びやかなヘルメットを着用するグランプリでもある。ピレリは、ストリートサーキットとなるマリーナベイにC3(ハード/ホワイト)、C4(ミディアム/イエロー)、C5(ソフト/レッド)という最も柔らかいコンパウンドを選択。レースではC3とC4のいずれか1セットを使用されなければならない。完全に陽が落ち、照明で浮かび上がった現地時間20時10分。気温30.1度、路面温度37.1度のドライコンディションで61周の決勝レースのスタートが切られた。レースはポールポジションからスタートしたシャルル・ルクレールが序盤をリード。しかし、1回目のピットストップのタイミングでセバスチャン・ベッテルがトップに浮上する。終盤には3回のセーフティカーが導入される荒れた展開となったが、ベッテルがトップでチェッカー。昨年のF1ベルギーGP以来、22戦、392日ぶり、今季初勝利、通算53勝目を挙げた。2位にはシャルル・ルクレールが入り、フェラーリが1-2フィニッシュを達成。シンガポールGPで1-2フィニッシュを発生したのは初めてのチームとなる。フェラーリはこれで夏休み明けから3連勝となった。3位にはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが入り、夏休み前のハンガリーGP以来となる表彰台を獲得した。4位にはルイス・ハミルトン、5位にはバルテリ・ボッタスとメルセデス勢が表彰台に届かず。6位にはアレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)、7位にはランド・ノリス(マクラーレン)、8位にはピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)、9位にはニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)、10位にはアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ・レーシング)が入り、ポイントを獲得した。ファステストラップは17位でフィニッシュしたケビン・マグヌッセン(ハース)が記録。今シーズン初めてファステストラップポイントが付与されることないレースとなった。2019年 第15戦 F1シンガポールGP 結果順位NoドライバーチームGAPINT15セバスチャン・ベッテルフェラーリ  216シャルル・ルクレールフェラーリ2.6412.641333マックス・フェルスタッペンレッドブル3.8211.180444ルイス・ハミルトンメルセデス4.6080.787577バルテリ・ボッタスメルセデス6.1191.511623アレクサンダー・アルボンレッドブル11.6635.55474ランド・ノリスマクラーレン14.7693.106810ピエール・ガスリートロロッソ・ホンダ15.5470.778927ニコ・ヒュルケンベルグルノー16.7181.1711099アントニオ・ジョビナッツィアルファロメオ17.8551.137118ロマン・グロージャンハース35.43617.5811255カルロス・サインツマクラーレン35.9740.538133ダニエル・リカルドルノー36.4190.4451418ランス・ストロールレーシングポイント37.6601.2411526ダニール・クビアトトロロッソ・ホンダ38.1780.5181688ロバート・クビサウィリアムズ47.0428.8461720ケビン・マグヌッセンハース86.52238.498 7キミ・ライコネンアルファロメオ   11セルジオ・ペレスレーシングポイント   63ジョージ・ラッセルウィリアムズ  【レース展開】Q3進出ドライバー(失格のリカルドは除く)はソフト、ピエール・ガスリーがハード、それ以外のドライバーはミディアムでレースをスタート。ホールショットを奪ったのはポールポジションからスタートしたシャルル・ルクレール。上位勢は多くの混乱なく1周目を終え、トップ6の順位は変わらない。後方ではターン5でニコ・ヒュルケンベルグとカルロス・サインツが接触、ジョージ・ラッセルもスタート直後にダニエル・リカルドと接触してマシンにダメージを負ってピットインする。序盤はトップ6にランド・ノリスを加えたドライバーがトップグループを形成して等間隔で走行。以降のミディアムスタートとのドライバーの差が開かず、ピットストップのタイミングを計りながら膠着状態となる。13周目、ダニール・クビアトがハードに交換。直前に前を走っていたセルジオ・ペレスも反応してハードに交換する。20周目、3番手ベッテルと4番手のフェルスタッペンが同時にピットインしてハードに交換。翌周にはトップを走行していたシャルル・ルクレールがピットイン。ベッテルの後ろでコースに戻ることになる。アレクサンダー・アルボンとランド・ノリスもピットイン。23周目、暫定で2番手を走行していたバルテリ・ボッタスがハードタイヤに交換。フェルスタッペンの後ろでコースに復帰する。26周目、暫定でトップを走行していたルイス・ハミルトンがピットイン。マックス・フェルスタッペンの後ろ、バルテリ。ボッタスの前でコースに復帰する。ボッタスはアレクサンダー・アルボンの前で壁になってハミルトンを前に入れた。アントニオ・ジョビナッツィが暫定ではあるが、アルファロメオ・レーシングとして初めてトップを走行する。シャルル・ルクレールがタイヤをまだ交換していないランス・ストロールの攻略に手間取る間にセバスチャン・ベッテルがギャップを広げていく。31周目、ベッテルがジョビナッツィを抜いてトップに浮上する。ルクレールとの差は4.7秒。33周目、ハードでスタートのピエール・ガスリーがミディアムに交換する。35周目、アントニオ・ジョビナッツィとダニエル・リカルドがピットインして全マシンがタイヤ交換を完了する。二人は直前に接触して、リカルドはタイヤをパンクさせている。ジョージ・ラッセルがロマン・グロージャンと絡んでウオールにクラッシュ。セーフティカーが導入される。これで各マシンのギャップが縮まる。残り20周でレースは再開されるが、セルジオ・ペレスがコース上にストップして2度目のセーフティカーが導入。残り13周でレースは再開となるが、50周目に1コーナーでダニール・クビアトとキミ・ライコネンが絡んでライコネンがリタイア。3度目のセーフティカーが導入される。残り10周でレースは再開となる。その後のトップ10の順位...
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