2019年のF1世界選手権 第14戦 イタリアGPの決勝レースが9月8日(日)にモンツァ・サーキットで行われ、フェラーリのシャルル・ルクレールが2戦連続ポール・トゥ・ウィン。ティフォシの前でフェラーリに今季2勝目をもたらした。舞台となるモンツァは、コーナーの数が11と少なく、3つのシケインでストレートを結んだ非常に高速なサーキット。スロットル全開率75%を誇るエンジンパフォーマンスが物を言うパワートラック。
また、フェラーリの聖地としても知られて、ティフォシがスタンドを赤に染め、独特な雰囲気を作り出す。雨の不安もあった日曜日のモンツァだが、スタート時には太陽も見え始めて気温20.9度、33.9度のドライコンディションで53周のレースはスタートした。優勝はフェラーリのシャルル・ルクレール。ポールポジションからスタートしたルクレールは、ルイス・ハミルトン、続いてバルテリ・ボッタスからレースを通して1秒間隔の激しいプレッシャーを受ける。だが、黒白旗を提示され、いくつかのミスはあったものの両者を抑え込み、自身2勝目となる2連勝。ティフォシの大歓声のなかでフェラーリに今季2勝目をもたらした。フェラーリのドライバーのモンツァでの勝利は2010年のフェルナンド・アロンソ以来9年ぶり。表彰台の下には大勢のティフォシがなだれ込み発煙筒がたかれる独特の雰囲気となった。一方、チームメイトのセバスチャン・ベッテルは序盤に単独スピン。安全ではない方法でコースに復帰したとして10秒のストップ&ゴー・ペナルティを科せられる不甲斐ないレース。ドライバーズ選手権でもルクレールに上回られ、“ナンバー1”論争に拍車がかかるのは間違いないだろう。2位にはバルテリ・ボッタス、3位にはルイス・ハミルトンとメルセデスがダブル表彰台を獲得。2人ともルクレールとのバトルでらしくないミスをするなど勝利を奪うことはできなかった。ハミルトンは最後にソフトタイヤに交換してファステストラップの1ポイントを獲得している。4位にはダニエル・リカルド、5位にはニコ・ヒュルケンベルグとルノーの2台が続き、今週末のベスト・オブ・ザ・レストの称号を獲得。6位はアレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)、7位はセルジオ・ペレス(レーシングポイント)、最後尾からスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は8位入賞、9位のアントニオ・ジョビナッツィが自身2度目のポイト獲得。10位のランド・ノリス(マクラーレン)までがトップ10入り。トロロッソ・ホンダは、ピエール・ガスリーが惜しくも11位。ダニール・クビアトはマシンから白煙を上げてリタイアとなった。2019年 第14戦 F1イタリアGP 決勝 結果順位NoドライバーチームGAPINT116シャルル・ルクレールフェラーリ  277バルテリ・ボッタスメルセデス0.8350.835344ルイス・ハミルトンメルセデス35.19934.36443ダニエル・リカルドルノー45.51510.316527ニコ・ヒュルケンベルグルノー58.16512.650623アレクサンダー・アルボンレッドブル59.3151.150711セルジオ・ペレスレーシングポイント73.80214.487833マックス・フェルスタッペンレッドブル74.4920.690999アントニオ・ジョビナッツィアルファロメオ1L12.791104ランド・ノリスマクラーレン1L1.5121110ピエール・ガスリートロロッソ・ホンダ1L1.8191218ランス・ストロールレーシングポイント1L12.878135セバスチャン・ベッテルフェラーリ1L20.1701463ジョージ・ラッセルウィリアムズ1L1.482157キミ・ライコネンアルファロメオ1L24.430168ロマン・グロージャンハース1L19.5751788ロバート・クビサウィリアムズ2L29.064 20ケビン・マグヌッセンハース   26ダニール・クビアトトロロッソ・ホンダ   55カルロス・サインツマクラーレン  【レース展開】ミディアムを選択したハースの2台とアントニオ・ジョビナッツィ以外はソフトタイヤでのスタート。シャルル・ルクレールが好スタートを切ってホールショットを奪い、バルテリ・ボッタスがルイス・ハミルトンを抜いて2番手に浮上。ニコ・ヒュルケンベルグがセバスチャン・ベッテルを抜いて4番手に浮上するするが、2周目の1コーナーでベッテルが抜き返す。アレクサンダー・アルボンは1つ順位を落として9番手。最後尾スタートのマックス・フェルスタッペンは1コーナーの混乱を回避するためにコース外に出てフロントウイングを壊してピットイン。ソフトにタイヤを交換している。3周目、アルボンがサインツとのバトルでコース外にはみ出し、11番手まで順位を落とす。5周目、リカルドがヒュルケンベルグの前に出てルノーが5・6番手で順位を入れ替える。4番手を走行していたベッテルが単独スピン。コース復帰時にストロールと接触してフロントウイングを破損させて交換。最後尾でコースに復帰する。この接触でストロールは7番手から12番手まで順位を落とすが、ストロールもコースへの戻り方が悪く、ピエール・ガスリーがコース外に出て回避行動を取らざるを得ず、1つ順位を落として14番手。ベッテルとストロールの二人は審議対象となり、ベッテルに10秒のストップ&ゴーペナルティ、ストロールにドライブスルーペナルティが科せられる。7周目、アルボンがマグヌッセンを抜いて8番手に浮上。フェルスタッペンがエンジンの不調を訴える。ライコネンのミディアムタイヤでのスタートが審議となり、10秒のストップ&ゴーペナルティ。ライコネンはソフトでQ2を突破している。7番手を走行中のアルボンに5秒ペナルティ。コース外に出た際にアドバンテージを得たと見なされた。19周目に2番手を走行していたハミルトンがミディアムに交換してルノーの2台の後ろで復帰。20周目、トップを走行していたルクレールがハードに交換。ハミルトンの前でコースに復帰する。22周目、マックス・フェルスタッペンが10番手に浮上する。翌周、ルクレールとハミルトンがヒュルケンベルグを抜いてバトル。ハミルトンがコース外に押し出され、ルクレールに黒白旗が提示される。26周目、ルクレールとハミルトンがリカルドを抜いて2番手と3番手を走行する。アルボンがピットインしてミディアムに交換。5秒ペナルティを消化して12番手でコースに復帰する。27周目、暫定でトップを走行していたボッタスがミディアムに交換。リカルドの後ろでコースに復帰。28周目、フェルスタッペンがミディアムに交換して13番手で復帰。カルロス・サインツがタイヤがはまっていないままピットアウトしてコース上でストップ。バーチャルセーフティカーが入る。8番手のガスリーがピットインしてソフトに交換してノリスの後ろ...
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