ルノーF1は、レーシング・ポイントのRP20を巡る“ピンクメルセデス”論争で、違法と判断されたブレーキで走行した2020年シーズン開幕戦からのすべてのポイントを剥奪すべきだと考えている。FIAスチュワードは、レーシング・ポイントがブレーキダクトの設計プロセスにおいてF1の競技規制に違反したと判断し、コンストラクターズ選手権から15ポイントを剥奪するとともに40万ユーロ(約5000万円)の罰金を課した。
しかし、技術規則に違反には該当していため、レーシング・ポイントは、残りのシーズンも論争の的になっているブレーキダクトを継続して使用することが許可されており、チームはそれらを使用する各イベントで懲戒処分を受けるだけとなっている。この決定は、ルノーとフェラーリを含むレーシング・ポイントのライバルを怒らせた。ルノーF1は、第2戦シュタイアーマルクGP、第3戦ハンガリーGP、第4戦イギリスGPでレーシング・ポイントRP20に抗議していたが、チーム代表を務めるシリル・アビテブールは、レーシング・ポイントへのより厳しいペナルティを要求している。「我々は過去に目にした他の制裁との一貫した制裁を期待していた」とシリル・アビテブールは語った。「最新のものは、昨年の鈴鹿以降に我々が受け入れた技術規制ではなく競技規制の違反とされ、そのイベントから失格となり、すべてのポイントを失ったときのものだ」「ルノーにはディスカウントがなかったのに、なぜレーシング・ポイントにディスカントが必要なのかわからない。我々が抗議したイベントのすべてのポイントが対象となるべきだ」ルノーF1は、控訴裁判所が最終的な評決を下すまでレーシング・ポイントが該当ブレーキダクトを走らせるすべてのグランプリで抗議を続ける予定としている。「すべてのイベントの後、オトマー(サフナウアー)はスチュワードに呼ばれ、彼のブレーキダクトは以前と類似し、変更されていないとされ、再び懲戒処分を受けることになるだろう」とシリル・アビテブールは説明した。「再び我々は彼のマシンが懲戒処分を受けることになる10レースの見通しに直面している。それは少し奇妙な状況だ。また、彼らがシーズンから失格する必要があるとは限らないことについて、もう少し明確にしたいと思っている」「しかし、ファン、一般の人々に対するコミュニケーションの観点から、懲戒を受ける違反しているマシンであるにも関わらず、チャンピオンシップに参加してポイントを獲得することはできるという説明は少しぎこちないと思う」「可能であれば、それについても閉鎖してもらいたい」しかし、レーシング・ポイントF1のチーム代表であるオトマー・サフナウアーは、レギュレーションが明確でないことを理由にペナルティを覆すことに成功すると確信していると語る。「スチュワードが調査結果に書いた内容に基づいて決定を控訴した。調査結果は、我々が何も不正をしていなかったことをかなり明確にしる」とオトマー・サフナウアーは語った。「我々は、ブレーキダクトと残りのマシンの両方をチェックするプロセス全体を通じて、FIAに完全に透明でオープンだった」「彼らは、特にノン・リステッド・パーツからリストテッド・パーツに移行されたことで、ブレーキダクトのルールは曖昧で不明確だったと結論づけた」「したがって、不明確で曖昧なルールに対して意図的に違反していない我々へのペナルティは少し厳しいと考えている。それが我々が上訴している理由であり、我々は上訴で勝つと確信している」